SPA型オリジナル総菜を5ブランド体制にし差別化強化!イズミの総菜戦略

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中国・四国・九州地方で総合スーパー(GMS)「ゆめタウン」、ショッピングセンター「ゆめモール」など計190店舗を展開するイズミ(広島県/山西泰明社長)は、商品の企画から販売までを自社で一貫して行うオリジナル総菜ブランド「zehi」の商品開発に力を入れる。競合他社との差別化を図るべく、2023年4月にはブランド内に新たなシリーズも加え、アイテム拡充とロイヤルティ向上に本腰を入れる計画だ。

総菜でもSPAを志向、顧客・従業員が開発に関与

 イズミでは従来、社長直下の惣菜事業部が一括して商品開発を行っていたが、総菜の製造を担う子会社ゆめデリカ(広島県/倉田宗嗣社長)を含めグループ全体として総菜事業を拡充するねらいで、23年2月に「デリカ本部」を設置した。

 デリカ本部の基本方針は3つある。「安心・安全」「美味しさの絶対追求」「SPA(工場との一体運営)」だ。

 具体的には、「安心・安全」については品質管理や衛生管理を基本に、お客が安心して食べられる商品の提供を心がける。同時に、店舗や工場内で働く従業員の安全対策にも配慮する。「美味しさの絶対追求」については、保存料や合成着色料の使用を極力避け、家庭で食べられる優しい味わいの商品を開発する。「SPA」については、ゆめデリカとの連携を強化し、製造と販売が一体となった運営をめざす、といったものだ。

 また、イズミは22年度の経営方針で「商品開発力の強化」を掲げている。オリジナル商品の開発に力を入れることで競合他社との差別化を図るとともに、顧客のロイヤルティを高めることを経営戦略の1つに据えている。

 こうした方針を体現したのが、22年4月に立ち上げたイズミのオリジナル総菜ブランド「zehi」だ。弁当・麺・総菜などあらゆる商品の企画、製造、販売を自社で一貫して行う、まさにSPA型の総菜新ブランドである。

 現在、イズミが扱う総菜のアイテム数は

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ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

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