食品スーパーの総菜売上が、コロナ前比で2ケタ成長している理由とは
日本惣菜協会(東京都/清水誠三理事)は、総菜の市場動向と消費動向をまとめた『惣菜白書』の発刊や、総菜を含む食品の開発や製造に関する知識を習得できる「惣菜管理士」研修プログラムの運用を行っている。コロナ禍を経て、中食市場を取り巻く環境はどう変化しているのか。最新版『2023年版惣菜白書』の内容をもとに、清水理事に聞いた。
総菜売場が拡大し、市場規模はコロナ禍前水準に
売場レイアウトにも変化

総菜は、コロナ禍でとくに大きな影響を受けた部門の1つだ。日持ちしづらい商品が多く、感染防止の観点から来店頻度の減少やまとめ買いの動きが拡大した2020年前半は、売上がとくに落ち込んだ。同年9月以降は回復傾向を示したものの、通年ではそれまで続いていた成長基調から一転、市場規模は対前年比4.8%減少となった。
しかし、その後は21年が同3.0%増、22年が同3.5%増、22年の総菜市場規模は10兆4652億円と、コロナ禍前の水準に戻っている。清水氏によれば23年も市場は堅調に推移しており、通年では10兆円台後半への到達が期待されるという。

他方、22年の市場規模を業態別で見ると、「惣菜専門店」(以下、専門店)、「百貨店」、「総合スーパー(GMS)」、「食料品スーパー(SM)」、「コンビニエンスストア(CVS)」がいずれも前年を上回った。特に百貨店は
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