「生鮮のグロサリー化」にメーカーとの卓越した協業 オーケーの緻密な商品政策とは
ディスカウント型食品スーパー(SM)を展開するオーケー(神奈川県/二宮涼太郎社長)は「高品質・Everyday Low Price(エブリデー・ロープライス:EDLP)」を掲げ、経費を抑え、ムダを省いた店づくりや仕入れの工夫などにより、低価格かつ高品質を実現している。そんなオーケーのブレのない商品開発を調査し、SMでのコンサルティング実績多数のアイダスグループ代表鈴木國朗氏に解説してもらった。※調査日2022年11月21日(文中の商品価格はすべて本体価格)
市況を読んだ商売と圧倒的な情報提供
今回調査で訪れたのは都営地下鉄・東京メトロ・東武鉄道「浅草」駅から北東へ約1.5㎞にある「オーケー橋場店」(東京都台東区:以下、橋場店)だ。売場面積は836.7坪とオーケーの中では大型で、同社が首都圏における旗艦店と位置づけている店舗だ。店内は、オーケーの特徴である標準化されたワンウェイ方式を採用。店舗構造は地上6階建てで、2階に生鮮とグロサリー、和日配など、3階に総菜やインストアベーカリー、洋日配、菓子、冷凍食品、飲料、酒類などの売場を配置している。レジは2階にはなく、3階で一括清算をする方式だ。
オーケーの強みはEDLPを実現しながらも、高い鮮度や品質、おいしさも提供できている点だ。今回は、なかでも特徴的だった生鮮とグロサリーについて解説したい。
まず青果コーナーを見ていこう。出入口すぐの青果コーナーでは、旬の青果を低価格で展開している。しっかりと産地と連携し、また農産物の旬の時期、市況を把握できているからこそだろう。たとえば調査日は、千葉県産キャベツ(1玉)115円、愛知県産「次郎柿 愛知県産 2Lサイズ」(96円)などを揃えていた。また、オーガニックベビーリーフ(55g・164円)などの有機野菜を低価格で販売する。
最近は、とくに産地との連携をいっそう強化しているようだ。売場では二宮涼太郎社長自ら産地を訪問し、生産者と撮影した写真を掲示しており、顔の見える安全・安心をアピールすることで、素材の魅力や価値を訴求している。
近年は、簡便商品の販売にも力を入れている。橋場店では、
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