Newland AIDCが最新DXソリューションで日本の流通市場に本格進出

2024/03/06 08:00
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高機能・高コストパフォーマンスの最強ハンディーターミナル、卓上型ワイヤレスバーコードスキャナーが大手SMや大手HCから高い評価

流通業のDXへの取り組みが加速しており、様々なデジタルツールを活用し、流通業の業務変革が進んでいる。とくに「2024年問題」としてクローズアップされている残業規制や人手不足への早急な対応が課題となっている。生産性向上や接客品質向上にはデジタルツールの活用が必須になっている。中国のテック企業グループのNewlandは、流通業や物流業をはじめとした幅広い産業向けに、ハンディーターミナルなどのデジタルツールを提供している。2023年2月に設立されたニューランドAIDCジャパン(株)の大林広明 代表取締役と小寺克典 パートナーセールスマネージャーに日本市場の展開について聞いた。

大林広明 代表取締役と小寺克典	パートナーセールスマネージャー
ニューランドAIDCジャパン(株)の大林広明 代表取締役(写真右)と小寺克典 パートナーセールスマネージャー(同左)

自動認識事業を20年以上グローバル展開するNewland AIDC

―2023年2月にニューランドAIDCジャパン(株)を設立し、日本の自動認識市場に本格的に参入しました。

大林 Newlandグループは中国のテック企業グループです。1994年に中国・福建省に設立され、今では中国国内のIT上場企業の上位50社に含まれるまで成長しました。Newlandグループは、自動認識、決済、金融サービス、IoTなど23社で構成されています。Newland グループの一社であるNewlandAIDCは、ハンディスキャナー、ハンディーターミナルや、その心臓部となるスキャンエンジンなどを開発・製造・販売しています。スキャンエンジンは、POSメーカーやハンディーターミナルメーカーにもOEM供給しています。Newland AIDCは米国、欧州、シンガポールに地域統括拠点を置き、この分野では世界4大メーカーの一つとしてグローバルに事業を展開しています。

 日本市場に対しては、まず2015年からパートナー経由での販売を開始し、日本の流通業や物流業のDXが加速する中で、市場ポテンシャルの高さに注目し、本格的な事業活動を行うためにニューランドAIDCジャパン(株)を設立しました。

NEWLAND GROUP概要

―日本市場における主要ターゲットを教えてください。

大林 小売業を主要ターゲットに、運輸・物流業界、製造業、ヘルスケア、公共部門など、幅広く対応していく考えです。とくに小売業やサービス業の世界では、人手不足と言われる中で業務効率の改善や、多様化する嗜好の中でそれぞれの顧客に合わせた商品やサービスの提供が求められています。そうした業務の変化にはデジタル化による対応が不可欠で、データの利活用が注目されています。そこで重要になるのがPOSやモバイル決済、在庫管理などのデータの分析です。そのデータを活用するための起点となるのが、一次元・二次元コードを読み取る卓上型スキャナー、ハンディスキャナー、ハンディーターミナルやウエアラブル製品です。

 運輸・物流の業界では残業規制が始まる「2024年問題」への対応が大きな課題になっています。大規模化する倉庫での出荷や入荷のデータ管理、ピッキング・トラッキングとデータのトレースなどの効率化が、配送業務の効率化につながるでしょう。

チップの設計から完成品の製造・販売まで自社で完結

―海外市場、日本市場において競合と比べた際の強みを教えてください。

大林 これまで中国をはじめ欧州、米国などでハンディスキャナー、スキャンエンジンのOEM供給を行ってきました。これまでの経験やノウハウを積み上げて、現在では世界4大メーカーの一角にまで成長しました。ハンディスキャナーなどに搭載するバーコードの読み取りチップの開発・設計を自ら行い、それらを組み込んだ製品を自社および委託生産しています。本社工場は約2000㎡の面積があり、R&D設備や先進的な実装技術を採用したクリーンルームなどを備えています。

 バーコードスキャンでは20年以上のR&D経験があり、ハードウェアからソフトウェアにわたり独自技術、特許を多く保有しています。そうした技術を生かして市場の求める製品を供給しています。紙に印刷されたバーコードやスマホ画面に表示されたバーコードの読み取りから、各産業における難読バーコードなどの読み取りも高精度で行える技術力を備えています。小売業界では大手の流通チェーンの場合、使用する端末に対して独自のデザインや機能を搭載のご要望を多くいただきます。そうしたニーズにも対応し、しかも短い開発サイクルで納品することで導入までの時間を短縮し、顧客側の導入コスト低減にも貢献しています。一次元、二次元のハンドヘルドやハンズフリーのスキャナー、ハンディーターミナルなどを高機能、高信頼性でありながら競争力のある価格で提供できるのもNewlandAIDCの強みであり、顧客から高い評価をいただいています。

なぜNEWLAND AIDC

―海外での実績や日本市場での採用状況についてはいかがですか。

小寺 中国ではバーコード決済が一般に普及しており、その中でもAliPayとWeChatPay向けの決済端末用にNewland AIDC製QRコードリーダーが100万台以上納入され、また台湾の日系コンビニエンスストアにも採用されています。米国では大手POSメーカーにもスキャナー製品を10万台以上供給しており、大手小売業での採用実績も多くあります。スキャナーやスキャンエンジンの大手メーカーとしてお客様の要望に対応したカスタマイズを短期間で実施するなど、他のスキャナーメーカーとは一線を画した特長があります。日本市場でも、こうした我々の柔軟な開発体制が、顧客にとってのメリットになると考えています。すでに、3,000店舗以上を展開する大手の食品スーパーチェーンや、大手のホームセンターでの商談でも、我々の製品や開発体制に関して高評価をいただけており、今後、日本の小売業でも採用が拡大していくと期待しています。

業界初のBluetooth搭載の最新ワイヤレスバーコードスキャナーを投入

―日本市場を深耕するための製品戦略についてお聞かせください。

大林 最新モデルの卓上型バーコードスキャナー「FR42BT」は、Bluetoothを搭載しコードレスで使用できるのが特徴です。自社開発の最新デコーダー「UIMG」を搭載し、様々な素材にプリントされたり、表示される一次元、二次元のコードを読み取ることを可能にしています。加えて業界で初めてBluetoothによるワイヤレス化を図ることで、レジ周りのレイアウトを変えずに設置場所を自由に選べる点も特徴です。ワイヤレスタイプとしてケーブルなどで接続されていないため、レジ台などから落下することも想定し、1.5mからの落下耐性や防水防塵性能を持たせるなど耐久性も高めています。同じ基本性能で、USBケーブルで有線接続できる「FR4270」は中国の日系大手コンビニエンスストアで導入されています。

 日本市場でも人手不足への対応やレジ待ち解消を図るためにセルフレジを備える店舗が増えています。USBケーブルで接続される「FR4270」であればセミセルフレジでも大変使いやすい設計となっています。

FR42-BT 定置式BTスキャナ

店舗や倉庫での作業に対応し、OCRも搭載する高機能モバイル端末

―店舗作業や倉庫作業などではスマホ型のハンディーターミナルを導入するケースが増えています。

小寺 今年の春に正式販売開始を予定している「NLS-MT95」は最新のアンドロイドOSを搭載した、スマホ型のNewland AIDCのフラッグシップモデルのモバイル端末です。スリムな筐体に、6.1インチのフルスクリーンディスプレーを搭載し、ハイスペックなCPU、5Gネットワーク対応など、あらゆる業務シーンに対応できます。一次元・二次元コードだけでなく、OCRで文字などの読み取りにも対応しているのが特徴です。食品スーパーなどで消費期限や価格をプリントしたラベルが商品に貼られていますが、商品名や賞味期限などの表示情報は目で確認し、手入力でデータ保存するのが一般的です。それに対して「NLS-MT95」に搭載したOCRを使えば、消費期限をそのまま読み取ってデータ化できるので、店頭や卸売の倉庫での商品チェック作業を効率化できます。スリムなボディですが、搭載するリチウムイオン電池は、6000mAhの大容量で、店舗作業でも倉庫作業でも連続して長時間使用できるのがメリットです。通常のスマホと異なり、バッテリーの取り外しを可能にしているのも特徴です。

 Googleの認証を取得していることでGoogleアプリが搭載されており、顧客が開発したオリジナルのアプリの搭載も可能です。もちろん堅牢性にも優れ、業務での使い方に対応した様々なオプションも用意しています。

Newland NLS-MT95

 一方、普及型の「NLS-MT93」も最新のアンドロイドOSを搭載して2024年から販売を開始いたしました。ハイエンドの「NLS-MT95」 に対して、 5.5インチの小型のボディサイズですが、「NLS-MT95」同様OCR機能を搭載し賞味期限の読み取りが可能です。また、スキャンアングルにも工夫しており、スキャナーに30度の角度を持たせることで、使いやすさやスキャン作業の負荷軽減を図っています。

 「NLS-MT95」と「NLS-MT93」含めNewland製品については、顧客のカスタマイズ依頼に対しても柔軟な対応が可能であり、さらに競合製品と比較して顧客に大きなコストメリットをご享受いただけると確信しております。是非、お気軽にお問合わせください。

【リテールテックJAPAN2024に出展いたします】
小間番号:東館RT1103(ディストリビューターの株式会社ビジコムブースでの合同出展になります)
※別ブースで出展します  Newland Payment Technologyは同グループの別会社になりますのでご注意ください。

【お問合せ】
info@newlandaidc.com

【製品紹介URL】
FR42BT

FR4270

NLS-MT95

NLS-MT93

記事執筆者

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局は、DCSオンラインを通じて、食品メーカーやIT・通信などの事業者様が、小売業へPRや協業などを検討する際の最適なパートナーとなります。小売業との協業を増やしたい、小売業へのアプローチをしたいなどのご用命は、ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局へお問い合わせください。

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