2023年度決算は過去最高業績のしまむら、さらなる成長めざし新中計がスタート!

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しまむら(埼玉県/鈴木誠社長)は4月1日、2024年2月期通期の決算を発表した。主力の「しまむら」だけでなく、「アベイル」「バースデイ」なども好調で、売上高、営業利益ともに過去最高を更新した。決算発表では、25年2月期からスタートする3カ年の新中期経営計画も発表され、今後の戦略が示された。

しまむらの看板

売上高、各段階利益ともに過去最高を記録

 41日にしまむらが発表した20242月期通期の決算は、売上高が対前期比3.1%増の6350億円、営業利益が同3.8%増の553億円、経常利益が同4.3%増の567億円、当期純利益が同5.4%増の400億円と、売上高・各段階利益ともに過去最高を更新した。

 事業別に業績を見ていくと、主力のしまむら事業の売上高は同2.9%増の6270億円だった。しまむら事業では、自社開発PB(プライベートブランド)とサプライヤーとの共同開発ブランド「JBJointDevelopment Brand)」の重点的な強化に取り組み、とくに高価格帯PBの「CLOSSHI PREMIUM」は売上高が37.7%増と高い伸びを示した。

 JBでは、素材や着心地にこだわったナチュラルテイストのブランドである「SEASON REASON(シーズンリーズン)」の麻100%のシャツやウール混のニットの販売が好調だった。

しまむら 代表取締役社長 鈴木誠 氏

 20242月期の売上高に占めるPBの比率は22.3%で、売上高は対前期比で10.2%増加した。JBは売上高に占める比率が8.5%で、売上高は同10.7%増加した。

 販売では、創業70周年企画を軸に販促を強化した。芸能人やインフルエンサーとの限定コラボ企画や、都市部の商業施設にポップアップストアを出店。これらについて鈴木社長は「残暑・暖冬と厳しい環境の中でも集客に大きな効果を発揮した」と手応えを語る。

「アベイル」や「バースデイ」事業も好調

 ヤングカジュアルの「アベイル」の売上高は、対前期比2.8%増の616億円だった。JBを軸としたトレンドに合った商品提案が奏功し、JBの売上高は同17%増となっている。

 ベビー・子供用用品の「バースデイ」も、売上高が同0.5%増の727億円と増収を果たした。巣ごもり需要の反動で一部商材が不調だったものの、クリスマスや正月、節分やバレンタインといった季節企画を強化したことでアウター衣料の売上が伸長した。キャラクターやメーカーとコラボした商品の売れ行きも好調だった。

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記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

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