流通専門メディアが解説する!2021年スーパーマーケット売上高ランキングトップ20

兵藤 雄之
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オーケー、ヤオコー、ベルクも好調

 5位以下では、オーケー、ヤオコー、ベルクの好調ぶりが顕著だ。コロナ以前から業績を安定して伸ばしてきた企業群だが、コロナ禍でSM各社が軒並み特需に沸くなかでも、頭一つ抜けた伸びを見せている。

 7位のヤオコーは2ケタ増収増益を達成。21年2月には新会社フーコット(埼玉県)を設立し、ディスカウント型SM「フーコット飯能店」(埼玉県飯能市)をオープンするなど、新たな挑戦に動いている。

 13位のベルクは、コロナ禍でのまとめ買いの影響で客数は落とすSMが少なくないなか、同2.1%増(既存店ベース)と伸長。20位にランクインしたのが、神奈川県を地盤とするロピアだ。生鮮食品を中心とした低価格・高品質を軸とするMD(商品政策)が消費者からの支持を得、圧倒的な伸びとなっている。20年9月には関西に初進出、2022年3月10日時点ですでに大阪府、兵庫県、奈良県、京都府に計8店舗を展開する。

 22年に入って、食品メーカーの出荷価格の値上げが相次いでいる。人材確保はコロナ前より厳しさを増している。物流コストの上昇も頭の痛い問題だ。その一方でSDGs(持続可能な開発目標)へ積極的に取り組まなければ、顧客から冷徹な視線を浴びせられる。日常の生活インフラであり続けるため、SMが真摯に向き合わねばならない課題は多い。

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