ほとんどエイビイ!ヤオコーとエイヴイが業務支援するスーパーマーケットARAIを徹底解説
食品機械メーカーの新井機械製作所(埼玉県/新井進二社長)は2021年2月、埼玉県熊谷市に「スーパーマーケットARAI」をオープンした。ヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)、および子会社のエイヴイ(神奈川県/木村忠昭社長)から経営指導を受けるかたちで開業した同店では、どのような売場づくりをしているのか。現場をレポートする。
(調査日:3月28日、4月4、7日)※本文中の価格はすべて本体価格
売場はエイビイに酷似ベルクの牙城を崩せるか
2021年2月、埼玉県熊谷市に「スーパーマーケットARAI」という耳慣れない名前の食品スーパー(SM)がオープンした。
同店は米菓を中心とした食品機械の開発や製造、販売、コンサルティングなどを手がける専門メーカーの新井機械製作所が、ヤオコーとそのグループ会社のエイヴイから業務支援を受けて開業したという、少々特殊な経緯を持つ。新井機械製作所としては、初のSM事業参入となる。
同店がある熊谷市は埼玉県北部に位置し、人口は約19万人。熊谷市は江戸時代から宿場町として栄え、現在は埼玉県北部の経済の中心として発展を続けている。熊谷市には、埼玉県地盤の有力チェーンであるベルク(原島一誠社長)が8店舗を展開している。これに対し、ヤオコーは3店舗と両社の熊谷市内のシェアには開きがあるとみられる。ヤオコーからすれば、熊谷市でのシェアアップは宿願であり、全社的な“ベルク対策”という意味でもなんとしても攻略したいところだろう。
スーパーマーケットARAIは、「熊谷」駅から直線距離で約2㎞の場所にある。19年に開通した都市計画道路「第2北大通り線」に面した場所に立地し、周辺は田園風景も残る住宅街が広がる。店舗から約1.3㎞離れた場所には、1985年開業の「ベルク上之店」がある。このベルク上之店は21年夏以降、商業集積の「フォルテ」業態として隣接地に移転オープンする予定で、ドラッグストアや100円ショップがテナントに入るとのことで、同エリアの競争激化は必至だ。
スーパーマーケットARAIの売場面積は
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