スイーツの専門家がヤオコー旗艦店を徹底分析!支持される理由と注目商品、課題とは

解説:スイーツジャーナリスト 平岩理緒
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昨今、食品スーパー(SM)各社がオリジナルスイーツ商品の開発に注力している。なかでも、有力SMのヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)は、インストアベーカリーでスイーツ開発を進めており、その売上高は同部門の3分の1を占めるまでに成長しているという。なぜヤオコーのスイーツは支持されているのか。多方面で活躍するスイーツ専門家である平岩理緒氏に解説してもらった。調査日:2023年5月11日

ヤオコー八王子鑓水店外観
2022年9月にオープンした「ヤオコー八王子鑓水店」(東京都八王子市)

ベーカリーならではの食感や香りを訴求

 今回、ヤオコーのスイーツを調査するべく、東京都八王子市にある「ヤオコー八王子鑓水(やりみず)店」(2022年9月28日オープン)を訪問した。同店はJR横浜線・京王相模原線「橋本」駅から約2㎞、大型商業施設「ビバモール八王子多摩美大前店」内に入居する。

 店舗周辺に多く住むファミリー層への対応を強化するとともに、大型商業施設内店舗であることから週末は広域から集客を図るMD(商品政策)を展開している店である。八王子鑓水店の売場面積は約2200㎡。この広い売場面積を生かし、スイーツは日配、冷凍食品、インストアベーカリーの計3カ所でコーナー展開していた。また、レジ付近には洋菓子専門店「銀座コージーコーナー」も入居し、日常からハレの日までさまざまなシーンに対応できるようにしている。

 順に売場と商品を解説していこう。まず、インストアベーカリー「Pino(ピノ)」では、隣の総菜売場からの導入部に冷蔵平台を設置し、「ピノ手作りスウィーツ」と掲げて店内加工のスイーツを訴求している。売場のなかでも最も目立つ位置であり、ヤオコーのスイーツを売る意思が伝わってくる。

 冷蔵平台には「なめらか寄せプリン」(298円:税抜、以下同)や「絶品クリームたっぷり手作りミルフィーユ」(298円)「国産ブルーベリーチーズタルト」濃厚かぼちゃタルト」(ともに4分の1カット298円、ハーフ580円)などが並ぶ。

 まず目にとまるのが、

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