30年に1兆円めざす、新生フジの成長戦略とは

サテライトスコープ:森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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2024年3月1日、持ち株会社のフジ(愛媛県/尾﨑英雄社長)が、傘下のフジ・リテイリング(愛媛県/山口普社長)、マックスバリュ西日本(広島県/平尾健一社長:以下、MV西日本)を吸収合併するかたちで経営統合し新会社「フジ」を設立、本社を広島県に移転する。それに先立って1月、新生フジの経営方針が発表された。24年度からの3年間で860億円を投資し店舗網を活性化するほか、MD(商品政策)統合などに取り組み、「2030年度営業収益1兆円」をめざすとしている。

24年から3カ年の中期経営計画を発表

 フジはフジ・リテイリングおよびMV西日本と経営統合し、3月1日付で新会社「フジ」を設立する。これまで愛媛県松山市に置いていた本社を広島県広島市へ移転、新体制のもとで事業拡大に臨む。

「フジグラン松山」
愛媛県松山市にある「フジグラン松山」

 一連の動きは、イオン(千葉県/吉田昭夫社長)が掲げる施策「リージョナルシフト」に沿っている。リージョナルシフトとは全国を北海道、東北、東海中部、近畿、中・四国、九州の6つに分け、各エリアで総合スーパー(GMS)、食品スーパー(SM)を再編、地域に密着した経営体制の構築を推進する施策だ。

 そのうち中国・四国エリアは、19年3月、MV西日本がマルナカと山陽マルナカを完全子会社化、21年3月にはMV西日本がそれら2社を吸収合併している。一方、フジについては

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サテライトスコープ

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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