イオンと資本業務提携したフジが トップバリュと距離を置く理由

2019/04/22 05:00
聞き手:阿部幸治(ダイヤモンド・チェーンストア)、構成:森本守人

愛媛県はじめ四国4県、さらに広島県、山口県の中四国6県で店舗展開するフジ(愛媛県/山口普社長)。商勢圏では競争が激化するなか、イオン(千葉県/岡田元也社長)と資本業務提携を締結したほか、経営破綻した地場食品スーパーを支援するなど、活発な動きを見せる。取り組みの現状、また今後の展望などを尾﨑英雄会長兼CEOに聞いた

フジ尾﨑英雄会長兼CEO
フジ尾﨑英雄会長兼CEO

イオングループ各社と定期的に話し合い
地場SMの受け皿となる動きも

――イオンとの資本業務提携は、どこまで進んでいますか。
尾﨑 商品や物流面を協議しているところです。商品は、とくに生鮮食品をどこで、いかに加工し、どのように配送するのかが大きな議題となります。イオンと連携しながら、中四国にあるイオングループのマックスバリュ西日本(広島県/加栗章男社長)、マルナカ(香川県/平尾健一社長)、山陽マルナカ(岡山県/宮宇地剛社長)と、定期的に話し合いの場を持ち、スピーディに進めています。

 当社は現在、プロセスセンター、物流センターの整備、拡充を進めています。今後、青果はセンターを建て替えるほか、総菜や鮮魚の施設も同様に、拡大や生産態勢の強化を図る計画です。そのなか、当社、そしてイオングループ各社を合わせた施設が、どれほどの生産能力があるかを評価しています。物流センターも各社の配送施設、能力を評価しているところで、中四国エリアでの効果的な協力関係をめざして協議しています。

――互いの経営資源をいかに活用するかが大きなテーマとなります。
尾﨑 その意味では、カードシステムも重要な議案のひとつ。各社が持つ顧客データをもとに、より精度が高く、お客さまの満足度を上げられるビジネスの実現を進めます。

――イオンは、各地にまとまった食品スーパーの連合体をつくる方針で、ローカルに密着した企業との連携を強めつつあります。その意味で、ローカルに根差したフジという企業は連合体の一員としてふさわしく感じます。
尾﨑 イオングループの食品スーパー、そして当社が持つ、技術、知恵、ノウハウ、アイデアが結集すれば、大きな力になります。ただそれらをうまく融合させるのは、決して容易ではありません。今後、丁寧に協議を重ねていく考えです。

――一方、御社は各地にある地場食品スーパーの受け皿となる動きも見られます。
尾﨑 経営破綻した愛媛県松山市の地場食品スーパー、サニーTSUBAKIの商品供給に関する支援を昨年6月より開始し、今年2月にはスポンサー契約を締結しました。また今年3月には、当社子会社のフジマート(広島県/徳田知浩社長)が、広島県呉市の三和ストアーから3店を譲り受けました。

 地場食品スーパーの経営者は、われわれ以上に地域、お客さま、くらしのことを知っている方が多いものです。そういった企業と組むことで、フジもさらに変化できる可能性があります。競争激化により小規模食品スーパーを取り巻く経営環境は厳しさを増しており、今後もM&A(吸収合併)の事例が出てくるかも知れません。

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「トップバリュと当面は距離を置く考え」

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