生鮮総菜も強化! 大髙会長の期待を超えた最新店舗「ヨークベニマル桑野店」の総菜戦略

松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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洋風・アジアンメニューを強化

 とくに注目したいのが総菜売場だ。ベーカリーや寿司も含め、合計270SKUを取り扱う。若い世代に人気が高そうな商品を多数展開しており、なかでも力を入れているのが店内製造する「レストランデリ」と「アジアンデリ」の2つのカテゴリーである。

 洋風メニューを中心とする「レストランデリ」では、「自社製ミートソースのラザニア」(680円:以下、本体価格)や「ミートソースのチキンチーズ焼き」(780円)など、付加価値の高い新商品を多数導入している。「手間はかかるが、品揃えで競合との差別化を図るため、料理モノのメニューを強化した」(総菜担当者)。

有名シェフ監修の自社製ミートソースを使ったラザニア
有名シェフ監修の自社製ミートソースを使ったラザニア

 アジアンメニューを展開する「アジアンデリ」では、「自社製肉味噌パッタイ」(398円)や「野菜を食べる! レバニラ炒め(中)」(457円)などを新発売。従来、中華総菜は肉団子や焼売、餃子が中心だったが、多様なアジアンメニューを品揃えすることで差別化を図っていきたい考えだ。

アジア料理を集積した「アジアンデリ」コーナー
アジア料理を集積した「アジアンデリ」コーナー

 また、オードブルでも揚げ物一辺倒からの脱却を図り、彩り豊かな洋風の「ビストロオードブル(S)」(1380円)や「アジアンオードブル(S)」(1680円)なども取り扱う。

アジアン総菜を詰め合わせたオードブル
アジアン総菜を詰め合わせたオードブル

 そのほか、桑野店では新たなMDとしてセンター加工の「シェフのひと仕事デリ」を導入。「以前よりワンランク上の商品をめざして、味付けや原料を変更した」(総菜担当者)という。「リングイネのボローニャ風ミートパスタ」(498円)や「ユッケジャンクッパ」(398円)など多様なメニューを展開する。

桑野店から導入を開始した「シェフのひと仕事デリ」
桑野店から導入を開始した「シェフのひと仕事デリ」

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記事執筆者

松尾 友幸 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1992年1月、福岡県久留米市生まれ。翻訳会社勤務を経て、2019年4月、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。流通・小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属。主に食品スーパーや総合スーパー、ディスカウントストアなど食品小売業の記者・編集者として記事の執筆・編集に携わる。趣味は旅行で、コロナ前は国内外問わずさまざまな場所を訪れている。学生時代はイタリア・トリノに約1年間留学していた。最近は体重の増加が気になっているが、運動する気にはなかなかなれない。

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