カテゴリーフォーカス=家庭用手袋、極薄手袋は従来の家事用途に加え感染予防対策として需要拡大

ライター 山田陽美
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ダンロップホームプロダクツ=ユーザーの声を製品に反映、さらに市場の深耕を図る

ダンロップホームプロダクツは、消費者ニーズに応えるラインアップを強化している。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、手袋への注目度が高まるなか、さらなる市場深耕を図る。

着脱しやすく、ずれにくい

ダンロップホームプロダクツの商品ランナップ

 昨年10月、ダンロップホームプロダクツは「デイリープリーツ」を新発売した。食器洗いのほか、風呂、レンジ回りの掃除など、家庭内の幅広い作業に使える、天然ゴム製手袋である。

 手首から裾にかけ、ギャザー加工を施しているため、ずれにくく使いやすい一方、着脱しやすい。ゴム特有のにおいも低減、幅広い層に受け入れられる商品に仕上げた。

 同社でギャザー加工を行っている代表的なものには、ほかに「プリティーネ」がある。指先を細く加工し、さらに「レッド」「オレンジ」「グリーン」「イエロー」と多様なカラー を展開。またおしゃれな形状で、若い女性のユーザーの取り込みをねらった製品だ。

 プリティーネは2010年の発売以来、そのコンセプトが受け、多くのファンを獲得。そのなか、消費者から「指先がゆったりとしたタイプがあれば」という要望が増えたのを受け商品化したのが、今回のデイリープリーツ。プリティーネのずれにくいという特徴はそのままに、つけ心地を追求したかたちだ。

 パッケージには「スリムなフォルムで やさしくフィット」という、製品の特徴を表現するキャッチコピーを記した。ターゲットは、30~40歳代に設定する。

 このようにダンロップホームプロダクツでは、常にユーザーの声に耳を傾け、製品づくりに反映させている。これにより幅広いニーズに応えられる、ラインアップを強化する方針だ。

ゴム手袋の需要が拡大

 デイリープリーツ、プリティーネのほかにも、ダンロップホームプロダクツには魅力的な製品が多く揃う。とくにユニークなのは燃やしても有害ガスが発生しない、環境にやさしい天然ゴム製の付加価値型手袋である。

 「樹から生まれた手袋 さらさらりん」はそのひとつ。「セラテックス」という素材が原料で、手にフィットしやすく、食器洗いや掃除、洗濯も楽にこなせる。特徴は、手に直接触れる裏地にナイロンを編んだ生地を使っていること。肌触りがよく、ゴム手袋とは思えない快適な使い心地を実現している。

 「樹から生まれた手袋 リッチネ」も一例で、同様にセラテックス素材を使用。手荒れの原因となるたんぱく質を酵素で分解、大半を除去しているため、敏感肌の人でも安心して身につけられる。

 さて今年は、世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が大きな問題となっている。とくに緊急事態宣言中は外出できないため、人々の関心事は家庭内に向かった。そのなか需要が拡大したのは家庭用手袋。ダンロップホームプロダクツの製品も、今年3月以降、販売を大きく伸ばした。

 ダンロップホームプロダクツでは今後も、ゴム手袋の市場深耕を図る。

 ゴム手袋の価値を訴求、積極的に展開すれば、競合店との差別化にもつながり、さらなる集客効果、需要拡大が期待されている。

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