糖質オフ・ゼロ系ビール類、コロナ禍での“自粛太り”で支持を獲得
不調が続いた市場は回復の兆しも
新型コロナウイルスの感染拡大によって、健康に対する意識はこれまで以上に高まっている。感染症から身を守るためにも健康でありたいと考え、機能性商品を活用する消費者が増えていることが市場動向でもうかがえる。そこで今回は、「健康・機能性市場トレンド2020秋・冬」と題して、顕著な動きのあった4つのカテゴリーを取り上げてレポートする。
糖質オフ・ゼロ系ビール類
「金麦糖質75%オフ」が好調注目の新商品登場に期待
ここ数年、全体的に不調が続いていた糖質オフ・ゼロ系ビール類市場だったが、2019年10月からの消費税増税に向けた買いだめがあり、直前の9月は前年比108.5%とプラスとなった。しかし翌月は86.3%と大幅ダウン。買いだめよりも、買い控えのマイナス幅が大きなインパクトとなった。以降、20年3月までは前年割れが続いていたが、4月、5月は前年増。コロナ禍での自粛生活で家庭内飲酒量が増え、“自粛太り”を気にして、糖質オフ・ゼロ系ビール類が支持されたとみられる。
一方、その他ビールは、糖質オフ・ゼロ系ビール類と逆の動きとなった。
主要ブランド別金額前年比をみると、20年2月以降プラス推移のブランドが多い。なかでもサントリーの「金麦糖質75%オフ」が好調だ。
売上ランキングをみると、トップは依然としてキリンビールの「淡麗グリーンラベル」が獲得。トップ5まではお馴染みの顔ぶれだ。今後注目されるのは、キリンビールが10月6日に発売した日本初の糖質ゼロビール「キリン一番搾り 糖質ゼロ」。とかく機能系ビール類の飲用者は、普通のビールが飲みたいが、健康のために我慢して機能系を選んでいる場合が多い。それゆえ、同商品への期待値は高く、これをきっかけに市場の再活性化も見込めそうだ。
以降、3つのカテゴリーについては、10/22以降、公開します。
・乳酸菌関連商品 10/22
・プロテイン訴求商品 10/23
・糖質オフ商品(加工食品) 10/24
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