ドラッグストアの針路 #2 ツルハとウエルシア、そして… 混沌の首位争いレース

森田俊一(流通ジャーナリスト)
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「生鮮食品に取り組まざるを得なくなる」

 日本チェーンドラッグストア協会の池野隆光会長も今年1月に開かれた年頭所感発表会で「ドラッグストアは今まで以上に食品スーパーの食料品やホームセンターの生活関連品(の需要)を取り込むようになる」と発言、今後も成長が見込まれるドラッグストア業界の未来に自信を示した。

 ウエルシアHD、ツルハHDのドラッグストア2強が今後、生鮮食品の扱いをどこまで広げるかは明らかにされていない。ある経営コンサルタントは、「ドラッグストア各社は対抗上、生鮮食品に取り組まざるを得なくなる」と指摘する。

 現在、業界首位のウエルシアHDの21年2月期業績予想では、売上高が対前期比9.9%増の9541億円、営業利益が同14.5%増の433億円となっている。20年12月に上方修正を発表したツルハHDは、通期(21年5月期)の売上高が同9.4%増の9200億円、営業利益が同8.9%増の490億円を見込む。2社ともに売上高1兆円が目前に迫っている。

 「1兆円連合で巻き返しを狙っている」といわれた、マツモトキヨシホールディングス(千葉県)とココカラファイン(神奈川県)は、今年10月に経営統合を予定する。ただ、両は社ともに、インバウンドと化粧品の扱い比率が高く、コロナ禍においては強い逆風を受けている。「マツキヨ・ココカラ連合」が誕生しても、ウエルシアHDとツルハHDがそん色ない規模で並ぶ格好となり、場合によってはウエルシアHDが首位をキープする可能性すらある。

 混沌としてきたドラッグストア業界のトップ争い。その行方は、ドラッグストアの生鮮食品が市民権を獲得できるかにかかっている。

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