クスリのアオキHDがM&Aを加速! ついに四国にも進出へ 

雪元 史章 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
Pocket

クスリのアオキホールディングス(石川県:以下、クスリのアオキHD)が、愛媛県のスーパーを子会社化して四国に進出することを発表した。静岡県と岐阜県の食品スーパーおよびホームセンターの事業譲受も明らかにしており、ここ数年注力してきた地場スーパーのM&A(合併・買収)にアクセルを踏み込んでいる。その先の展望とは。

15店舗を展開する愛媛の地場スーパーを手中に 四国全土での出店も表明

クスリのアオキHDの青木宏憲社長
クスリのアオキHDの青木宏憲社長

 クスリのアオキHDは1月5日、愛媛県内で15店舗を展開する食品スーパー、ママイの株式を 33.4%取得し、3月1日付で持分法適用会社化すると発表した。

 ママイは愛媛県四国中央市に本部を置き、県東部の東予地方を地盤とする。2023年8月期の売上高は約86億円。21年8月期および22年8月期は100億円を超える売上高を有していた。クスリのアオキHDにとっては過去最大規模のM&Aとなり、かつ初めて四国地方に進出することとなる。

 クスリのアオキHDはママイの店舗について、「クスリのアオキ」に屋号を替え、そのほとんどをコンセッショナリーを導入した生鮮フルライン+調剤併設型の店舗に転換していく計画だ。

 1月10日に開かれた同社の24年5月期第2四半期決算説明会において青木宏憲社長は、「寡占化されたエリアに(M&Aを介さず自力で)イチから行くのは体力が必要だが、100億円くらいの売上規模がある企業を買収できれば、四国進出においてプラスの展開になる」と説明。そのうえで、「四国4県は、(地盤とする)北陸3県に比べて1.3倍の人口を有する。当然ながら愛媛だけでなく、四国全土に出店を拡大していきたい」として、ママイからの店舗転換にとどまらず、四国内での新規出店にも積極的な姿勢を示した。

1 2 3

記事執筆者

雪元 史章 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

上智大学外国語学部(スペイン語専攻)卒業後、運輸・交通系の出版社を経て2016年ダイヤモンド・フリードマン社(現 ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。企業特集(直近では大創産業、クスリのアオキ、トライアルカンパニー、万代など)、エリア調査・ストアコンパリゾン、ドラッグストアの食品戦略、海外小売市場などを主に担当。趣味は無計画な旅行、サウナ、キャンプ。好きな食べ物はケバブとスペイン料理。全都道府県を2回以上訪問(宿泊)。

関連記事ランキング

関連キーワードの記事を探す

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態