総菜進化にも影響!トライアルが高級旅館や料亭を運営するねらいとは

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“こだわり”を体感してもらう拠点に

 トライアルがこれら旅館事業に乗り出したのは、11年、九重町で同社の研修施設のために購入した土地の制約上、旅館の運営も求められたことに端を発する。

 いわば、当初はやむを得ないかたちで始まった新規事業だったが、「旅館で出す食事のおいしさを追求するなかで、そこで得たノウハウをトライアルの総菜開発に生かそうというねらいが生まれた」(前出の佐藤氏)という経緯がある。

neri resort業務執行役員の佐藤勇太氏
neri resort業務執行役員の佐藤勇太氏

 実際、明治屋が監修する食事については、トライアルの店舗でも販売している素材を一部で使うなど、売場とリンクした取り組みも行っている。また、明治屋に所属する経験豊富なプロの料理人が監修した総菜を展開しているのは、総菜戦略の記事でも触れたとおりだ。

 「実際に来ていただき、食をはじめとするわれわれの“こだわり”を体感してもらうことで、トライアルに対する印象をよりよいものに変えていただければ」と佐藤氏は言う。

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記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

ダイヤモンド・チェーンストア編集部は、業界をリードする提案型編集方針を掲げ、小売業の未来を読者と共に創造します。私たちは単なるニュース伝達に留まらず、革新的なビジネスモデルやトレンドを積極的に取り上げ、業界全体に先駆けて解説することを使命としています。毎号、経営のトップランナーへの深掘りインタビューを通じて、その思考や戦略を読者に紹介します。新しくオープンする店舗やリニューアルされた店舗の最新情報を、速報性と詳細な分析で提供し、読者が他では得られない洞察を手に入れられるよう努めています。私たちの鋭い市場分析と、現場の細部にわたる観察を通じて、注目すべき店舗運営の秘訣を明らかにします。

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