米ウーバー、配車と料理宅配に注力へ 人員削減は計23%に

ロイター
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配車サービス大手の米ウーバー・テクノロジーズは、新型コロナウイルスの影響で従業員約3000人を追加削減する。ボゴタで昨年12月撮影(2020年 ロイター/Luisa Gonzalez)

[18日 ロイター] – 配車サービス大手の米ウーバー・テクノロジーズのコスロシャヒ最高経営責任者(CEO)は18日、新型コロナウイルスの影響で従業員約3000人を追加削減すると従業員宛ての電子メールで明らかにした。

配車と料理宅配の中核事業に注力する。同社は今月初めにも3700人の削減を発表しており、削減規模は全社員の23%に上る。

この発表を受け、同社株は一時約7%超上昇した。

ウーバーの売上高の約3分の2は米国とカナダで上げているが、両国では3月半ばに外出制限が導入された。4月は世界全体で配車需要が80%減少したものの、緩やかに回復しつつあるという。

規制当局に提出した資料によると、今回の一時解雇とリストラにかかる費用は2億1000万─2億6000万ドルで、第2・四半期に計上する。これにより、年間で10億ドルのコスト削減につながるという。

先に発表した人員削減は対象が顧客相談窓口や求人担当の従業員だったが、新たな3000人についてはほぼ全ての部門が対象になる。

コスロシャヒCEOはこの日、料理宅配事業のウーバー・イーツについて、新型コロナ危機の中でも希望の光になっているとし、将来的に黒字化できると自信を示した。ウーバーは市場シェア拡大に向けて同業のグラブハブと買収協議を行っている。

同社は自動運転車や輸送ネットワークの開発などさまざまな事業を手掛けるが、コスロシャヒ氏はこうした事業についてはメールで触れなかった。ただ、新興企業向け支援プログラムや人工知能(AI)研究施設は中止することを明らかにした。

また、今後1年でシンガポールオフィスを段階的に縮小し、アジア・太平洋地域の新たな拠点にシフトすることなど、世界45カ所でオフィス閉鎖や統合を行うとした。

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