「SMの基礎力」を向上させ半径1kmのシェアアップに全力投球=ライフ 岩崎 高治 社長

聞き手:下田健司
構成:雪元 史章 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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第6次中計は「ライフらしさ」を追求

──来年度からは第六次中計がスタートします。現時点での構想があれば教えてください。

岩崎 第六次中計については、第五次中計から方針の大きな変更はありません。第五次中計はそれ以前の中計の内容を一度リセットしてゼロからつくり込んだもので、今でも基本的な方向性は間違っていないと思っています。

 ただ、EC(ネット通販)市場の拡大やAI(人工知能)技術の進歩など、社会環境の変化のスピードが速いのも事実です。これだけ変化が激しいと、3年に1回は立ち止まって、将来をしっかりと見つめ直す必要があります。環境の変化に対応しつつ、同時に「ライフらしさ」をどのように出していくかというのが第六次中計の肝になるでしょう。

 また、第六次中計では近畿圏における物流・PCの再構築を本格始動します。すでに1カ所の開設が決定しています。

──商品面では、首都圏と近畿圏で共同開発を進めています。こうした東西共同の取り組みは増えていきますか。

「ライフプレミアム」などのPB商品
「ライフプレミアム」などのPB商品を中心に、東西共同の商品開発も進めている

岩崎 大量に仕入れたほうが安くなる輸入食品や、衣料品、生活用品などの非食品、「スマイルライフ」「ライフプレミアム」といったプライベートブランド(PB)商品については、今後さらに東西共同の取り組みを強化していきます。

 しかし、首都圏と近畿圏で一緒にやるべきこともあれば、別々で取り組んだほうがよいこともあります。たとえば部門ごとの強弱の付け方や、売価、チラシの打ち方などについては、東西で競合する企業も違いますし、無理に統一する必要はないと思っています。

──最後に、ライフの社長に就任してから12年目を迎えました。これまでのご自身の実績をどう評価しますか。

岩崎 就任してから売上・利益ともに順調に伸び続けていますし、そこはある程度満足はしています。ただ、利益面についてはもっと追求していかなければならないと考えています。

 とにかく優先すべきは「3つの風土改革」です。それについてはまだ合格点には到達していません。引き続き、全力で取り組んでいきます。

ライフコーポレーション
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構成

雪元 史章 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

上智大学外国語学部(スペイン語専攻)卒業後、運輸・交通系の出版社を経て2016年ダイヤモンド・フリードマン社(現 ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。企業特集(直近では大創産業、クスリのアオキ、トライアルカンパニー、万代など)、エリア調査・ストアコンパリゾン、ドラッグストアの食品戦略、海外小売市場などを主に担当。趣味は無計画な旅行、サウナ、キャンプ。好きな食べ物はケバブとスペイン料理。全都道府県を2回以上訪問(宿泊)。

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