新春トップインタビュー②ヤオコー川野澄人社長 連続増収増益を33に伸ばすための、2021年の戦略

取材・文=「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部 大宮弓絵、小野貴之、雪元史章
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増収増益記録を継続できるか

 社内的な目標の話となるが、当社はこれまでも増収増益を続けてきた。今期上半期は大きな売上伸長があったこともあり、来期の増収増益の達成ハードルは高くなる。

 現在、来期の予算を編成しているところだが、新規出店は今期より増える予定だ。来期は9店舗の出店を計画しており、新規出店による売上高の押上効果は例年よりも大きくなるだろう。今期も大型店の改装を進めており、これも売上増に寄与するはずだ。

 残る課題は既存店の売上高をどう伸ばしていくかだが、ここで重要となるのは客層をどう広げていくか、という点だ。今後もお客さまのまとめ買い志向は続くと見られ、「客数が下がって買い上げ点数が上がる」という大きなトレンドは変わらないだろう。

 そうした中、当社では20年6月くらいからEDLP(エブリデイ・ロープライス)政策をはじめ、価格対応を進めている。とくに、アイスクリームや菓子などで価格対応を強めているところだ。これらの施策はお客さまにもじわじわと認知されはじめており、客数アップにつながってくるとみている。

 店の「経験値」を上げることにも力を入れていきたい。これまでも当社はさまざまな手立てを打ってきた。各店舗でさまざまな売り方を試し、成功事例を積み上げているところだ。来期に前期実績をクリアするのが難しくなることが見込まれる中で、各店が自信を持って商売できるように、成功事例や身につけたノウハウを生かしていきたいと考えている。

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