ビューティ強化店舗「ココカラファイン藤沢駅前店」を現役ドラッグストアスタッフが解説!

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今回訪れたのは、神奈川県藤沢市にある「ココカラファイン藤沢駅前店(以下、藤沢駅前店)」。「藤沢駅」南口から徒歩1分の場所に位置し、同駅周辺では最も大きなドラッグストアだ。近くにバスロータリーがあり交通の便がよいため、店舗周辺は人の行き来が多く、多くの来店が期待できる店舗だ。
近年猛威を振るい続けてきた新型コロナウイルスもようやく落ち着き、マスク着用が個人の判断となったことでビューティ市場が盛り上がりを見せている。ヘルス&ビューティケア強化店舗として、業界内で注目されている藤沢駅前店はどのような体制でメイクアップ需要に応えていくのか。今回はビューティケアに焦点を当て、現役ドラッグストア社員の視点で同店の売場を分析していく。

化粧品を完全独立したレイアウトに注目

 藤沢駅前店を訪れて一番感心したのは、「店舗内で化粧品売場を完全独立させている」という点だ。季節の目玉カテゴリであるシーズン商品のみ店頭で展開しているものの、そのほかのカウンセリング化粧品・洗顔・スキンケア・プチプラコスメ・ブランド化粧品・化粧小物などの、コスメに関連するカテゴリは同じ区画に集約されていた。

 高価格帯の「カウンセリング化粧品」だけ売場を区切るドラッグストア店舗は数多く存在するが、藤沢駅前店は「化粧品だけ別のテナントで運営しているのか?」と思うほど化粧品売場とほかの売場が区別されており、漂う空気感も違うように感じる。以下、現役ドラッグストアスタッフの目線から、藤沢駅前店の売場でよいと感じたポイントをいくつか挙げてみたい。

 まず1つ目が、「大々的な商品アプローチができる」という点だ。売場を完全に独立させることで、十分な売場面積を確保できるため、プロモーションを大きく展開できる。藤沢駅前店では、ポスターや販促什器を思う存分駆使して華やかな売場を演出していた。

 販促什器の入れ替えを適宜行っているためか、色あせをはじめとした什器の劣化も少なく、売場の彩りが損なわれていなかい点にも目を惹かれた。目立たせたい商品を売場内で大きく展開できれば、売上に直結する。

 化粧品売場が店内のあちこちに点在してしまうと、そのぶん活用できるスペースが少なくなり、幅をとる販促ポスターや什器を設置するのが難しくなる。メーカーからいただく販促什器を使用できず、仕方なく処分することも少なくない。販促什器を活用できない売場は細々とした商品展開になり、訴求力も落ちる。「商品出しているのに思ったような売上が見込めない」という状況にもなりかねない。化粧品売場の雰囲気が統一され、化粧品の購買意欲を掻き立てられる空間演出は、藤沢駅前店の特筆すべきところと言っていい。

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記事執筆者

4年制大学卒業後、某ドラッグストア企業に入社。現役ドラッグストア店員。医薬品登録販売者資格保有。売場の魅せ方や販促物の使い方など商品展開に興味を持ち、ドラッグストア巡りを始める。趣味:ドラッグストア巡り、映画鑑賞。

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