チリワイン市場、「安旨ワイン」と「高品質ワイン」の二極化へ

山田陽美
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チリスティルワインフルボトル(1000円以上)販売金額シェア

品質を求める層が増え、1000円以上の価格帯が拡大傾向

 低価格帯ワインを求める層がいる一方で、量より品質を求める層も増え、中価格帯ワインが拡大している。1000円以上のチリワインフルボトルの販売金額シェア【図表②】をみると、21年7月~22年6月のシェアが12.84%なのに対し、22年7月~23年6月には14.03%まで上昇した。

 この中価格帯をリードしているのが「カッシェロ・デル・ディアブロ」。高品質な味わいは世界中でトップレベルの評価を獲得しており、日本でも「盗み飲みされるほど美味しいプレミアムワイン」という興味を喚起する首かけPOPなどで、トライアルが進んでいる。各種クーポン施策やCM、デジタル広告にもチャレンジし、認知・高品質イメージアップを図っている。とくに「ディアブロ」で好調なのが、レッド・ブレンド。さまざまな品種が味わえる赤ワインで、そのおいしさとわかりやすさで世界的にもトレンドとなっている。

 メルシャンではチリワインのプレミアム化を図るために、「ディアブロ」と「フロンテラプレミアム」との併売を提案しており、売上がアップする効果が実証されている。チリワインのプレミアムな魅力を伝えることで、さらなる売上アップにつなげていく考えだ。

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