カテゴリーフォーカス:たんぱく質、ライトユーザーも増え市場活性化 コーナー化によりさらなるマーケット拡大へ

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局 文=石山 真紀(ライター)
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注目メーカーマーケティング 日本ルナ

シルクのような口当たりのアイスランドの乳製品高たんぱく・脂肪0「イーセイ スキル」

日本ルナの「イーセイ スキル」は、アイスランドで長年受け継がれてきた高たんぱく・脂肪0の乳製品。3月の発売以降、好調に推移しており、とくにトレンドに敏感な女性やたんぱく質を積極的にとりたいユーザーから絶大な支持を得ている。

脂肪0「イーセイ スキル」

アイスランド発の国民食3月に日本初上陸

 「スキル」はアイスランドで1000年以上前から食べられている、同国の国民食とも呼ばれるヨーグルトに似た食感の乳製品だ。シルクのようになめらかな舌ざわりを持ち、高たんぱくで脂肪0という点から、ヨーグルトに続く新たな健康志向の乳製品として、広く注目されている。

 「スキル」はアイスランドの各家庭でつくられてきた伝統食だが、2000年ごろから工業化が進んだ。さまざまなメーカーから「スキル」商品が発売されているが、最も早く工業化に成功したMSアイスランドデイリーズ社の「イーセイスキル」が、同カテゴリーの中で大きなシェアを占めておりNo.1ブランドとなっている。

 現在、「イーセイスキル」は欧州を中心に17カ国で展開しており、セレブがSNSで発信したことから人気に火が付き、アメリカではギリシャヨーグルト等が下火になる中、「イーセイスキル」が大きく伸長している。

 日本ルナでは、日本のヨーグルト市場が停滞する中、新たな乳製品として高たんぱく・脂肪0の特徴を持つ同品に着目。MSアイスランドデイリーズ社とライセンス契約を交わし、アジア圏初上陸となる「イーセイスキル」を3月31日に発売した。

 日本ルナ「イーセイスキル」のフレーバーは「プレーン」、「バニラ」、日本オリジナルのフレーバー「ストロベリーピーチ」の3アイテム。一般的なヨーグルトに比べたんぱく質が多く含まれており、脂肪0でありながら、シルクのようななめらかでクリーミーな食感が特徴だ。そのまま食べるだけでなく、ドライフルーツなどでトッピングしたり、料理や菓子つくりに使うこともでき、本国アイスランドでは、「イーセイスキル」を使ったレシピも多数開発されている。

1番人気はバニラフレーバー性年代問わず幅広い層が支持

 健康意識の高まりを受け、たんぱく質(プロテイン)を中心としたマーケットは20~40代の男女をメーンに伸長している。TVや雑誌といったメディアに取り上げられることも多く、高たんぱくを訴求する商品がさまざまなカテゴリーで注目されている。

 「イーセイスキル」のメーンのターゲットは健康志向が高くトレンドに敏感な20~30代の女性だ。コミュニケーションは女性を意識し、インスタグラム、YouTubeでの広告を強化。店頭用としてスイングPOPやパネル、仕切り、レールPOP等の販促ツールも準備している。

 発売から3カ月が経過したが、ユーザーからは「たんぱく質が豊富で、脂肪0なのになめらかでなにより美味しい」「チーズのように濃厚で料理にも使えそう」といった声が寄せられているほか、アイスランドや、欧米諸国で以前に食べた経験のあるユーザーからは「とうとう日本にも上陸した」と発売を待ち望んでいた声も多かったという。

 POSを分析すると基本的に20~40代女性の購買が中心だが、1番人気のバニラフレーバーは、他のフレーバーに比べ、性年代問わず幅広い層が手に取っている。食シーンでは朝食や運動後のたんぱく質補給としての利用が多く、TV番組や雑誌、WEBメディアでも多数紹介されている。

 夏以降のプロモーションとして、8~9月にヘルスケア・フィットネスアプリの「FiNC」とコラボレーションした健康グッズや美容グッズが当たるクローズドキャンペーンを実施予定。また日本ルナの公式Twitterにてキャンペーンも実施予定である。同社ではたんぱく質に関する需要が拡大する中、高たんぱく・脂肪0の「イーセイスキル」を訴求することで乳製品売場の再活性化に貢献する。

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