すしの舟盛り、「アレ」も登場=今年の「恵方巻き」はみんなで―5年ぶり週末節分、商戦本格化

時事通信社
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イオンリテールが販売する舟盛り(1万800円)
〔写真説明〕イオンリテールが販売する舟盛り(1万800円)(同社提供)

 2月3日の節分に向け、スーパーや百貨店では「恵方巻き」商戦が本格化している。今年はコロナ禍の行動制限がない上、5年ぶりとなる週末の節分。すしを満載した「舟盛り」や、昨年の流行語にちなんだ変わり種など、家族や友人らと楽しめるユニークな商品が目立っている。

 イオンリテールは、食べやすくカットした巻きずしと甘エビやイクラなどの海鮮を縦48センチ、横20センチの舟を模した容器に盛り付けた舟盛り(1万800円)を販売。担当者は「恵方(今年は東北東)に向かって丸ごとかぶりつくという本来の食べ方だけでなく、豪華な太巻きをみんなで楽しむという食べ方が増えている」と話す。

 松坂屋上野店(東京)は、昨年38年ぶりの日本一に輝いたプロ野球阪神の優勝を意味するスローガン「アレ」にちなみ、外見は錦糸卵とのりのトラ柄で、中の具材が見えない恵方巻き(1680円)を投入。同店は、食べながら「アレ?!」と盛り上がること請け合いとアピールする。中身は海鮮という。

 大勢で楽しんでと東武百貨店池袋本店(東京)が用意したのは、巻きずしを手作りできる「七福海鮮巻用ネタセット」(約2人前、2980円)。恵方巻き風のケーキや鬼をモチーフにした和菓子など、節分スイーツも豊富にそろえた。

 物価高で、コストパフォーマンスを求める人も増えている。イトーヨーカ堂では通常サイズ(長さ18センチ)を3分の1の長さにカットした恵方巻きセット(5本入り、2268円)など、小ぶりな商品のセット販売を強化する。担当者は「いろいろな種類を少しずつ食べたいというニーズがある。3分の1にすることで値ごろ感も出る」と説明している。

 関西地方で始まったとされる恵方巻きの慣習だが、知名度は今や全国区。イオンリテールが今年の売上高目標を前年比2割増とするなど、各社が強気の販売計画を立てている。  

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