コロナ5類で季節催事は盛り上がる? 今年の「花見」に見る消費者心理
コロナ5類移行も
意外にも花見は不発
日本政府により、新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に引き下げられる。緊急事態宣言や、マスク着用の推奨、飲食店への営業時間短縮要請などはなくなる。そうしたなか、食品スーパーで中食を中心とした稼ぎ時となる「季節のイベント」を楽しむ意欲はどれほど回復するだろうか。
直近の4月では、コロナ感染拡大以降、4度目のシーズンとなる「花見」があった。東京では、史上最速タイの開花宣言が行われ、外出自粛要請などもなかったことから盛り上がりが予測されたが、実際の開催率はコロナ禍の低迷を巻き返すような回復はみられなかったようだ。
しかし、消費者が季節のイベントを楽しみたいという気持ちは本当に高まっていないのだろうか。リクルートの飲食に関する調査・研究機関である『ホットペッパーグルメ外食総研』では、毎年、首都圏・東海圏・関西圏の約1万人を対象に、歓送迎会と花見への参加についての調査を経年で行っている。この結果を参考に、消費者心理を探っていきたい。
参加意欲は過去最高も
「昨年と変わらない」が8割超
23年春の「花見」への参加回数の見込みは、増加派(「昨年より大きく増えそう」+「昨年よりやや増えそう」)が計16.3%で、2013年の調査開始以来最高の割合となった。
一方、減少派(「昨年より大きく減りそう」+「昨年よりやや減りそう」)は計0.4%と、過去最低の割合に減少減った。花見への参加意欲は回復傾向にありそうだが、「昨年と変わらない」が83.3%と最も高い割合ではある点も押さえておきたい。
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