米国で急拡大する食のEC市場 業績の明暗分ける2つの存在
新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)が決行され、甚大な影響を受けた米小売業界。リアル店舗の営業が規制され、複数の大手小売が経営破綻に追い込まれた一方で、ECおよびデジタルに投資してきた企業は業績を大きく伸ばしている。本稿では、コロナ禍における米有力小売の動向を見ていこう。
以前から続く「変化」がコロナ禍で顕在化
アメリカのロックダウンは法的根拠を持っており、強制的な店舗休業にまで規制の影響が及んだため、小売業界や外食業界への影響は甚大なものとなっていることはご存じのとおりだ。調査企業のコアサイトは、年末までに小売2万5000店舗が閉鎖し、その半分以上がモール内店舗で、この傾向がしばらく続くと5年以内に1200モールのうちの300が廃業するだろうという予測を発表している。
私は、「アフターコロナ」や「ウィズコロナ」といった特別なものは存在せず、いずれ元の生活に戻ると考えている。いま起こっていることは、コロナ以前から存在する変化がコロナによって後押しされて顕在化し加速しているだけであり、そして過去になかったことでコロナ禍によって起こったことはいずれ元に戻るだろう。
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