低カロリー甘味料市場、価値や使い方をあらためて提案し、新規ユーザー獲得をめざす

文:山田陽美
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低カロリー甘味料の金額PIおよび金額PI対前年推移

時短調理にもなる液体タイプが市場拡大のカギ

 形状タイプ別にみると、砂糖の代替として使用する人が多いことから、顆粒タイプが中心となっている。ブランド認知率の高い味の素の「パルスイート®」ブランドはこの秋にパッケージをリニューアル。毎日の料理や飲み物でカロリーコントロールができることや、使用量が砂糖の1/3でよいことなどがわかりやすく伝わるパッケージに変更した。

 日本リコスでは、天然甘味料ステビアと食物繊維を配合した「ステビアヘルス」を展開している。より上白糖に近いすっきりとした甘さの〈ホワイト〉と、黒糖のようなコクを感じられる〈ブラウン〉の2種類をラインアップ。ホームページでは「ステビアヘルス」を使ったレシピを定期的に更新しており、10月からはプレゼントキャンペーンで購買を促進する。

 冷たい飲み物にも使用できる液体タイプは、味の素の「パルスイート®カロリーゼロ液体タイプ」が市場をリード。料理で活用してもらうことを提案している。サラヤの「ラカントSシロップ」は、リニューアル以降、味わいが高く評価され、店頭配荷が進み、順調に売上を伸ばしている。

 浅田飴のロングセラーブランド「シュガーカット」は今年で発売50周年を迎えた。カロリー80%カットで糖類ゼロの「シュガーカットS」のほか、カロリーゼロで糖類ゼロの「シュガーカットゼロ」、植物由来の甘味料を使用した「シュガーカットナチュレ」などを展開している。発売50周年を記念して9月1日から「シュガーカット」シリーズを対象にしたプレゼントキャンペーンを実施している。

 液体タイプは顆粒タイプに比べ、使用率がまだまだ低いのが現状。溶け残りがないため使いやすく調理の時短にもなる液体タイプの使い方を訴求して、トライアルを獲得すれば、市場はさらに拡大しそうだ。

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