コロナ前比で売上22%増!生協の冷凍食品開発最前線
時代のニーズの高まりとともに成長を続ける冷凍食品市場。冷凍食品はその保存性の高さから、まとめ買いを基本とする定期宅配モデルと親和性の高い商品として、生協が戦略的に開発を強化してきたカテゴリーだ。直近の生協における冷凍食品の利用動向と、その商品開発について取材した。
「少し手間をかけてもおいしいもの」が伸長
日本生活協同組合連合会(東京都:以下、日本生協連)の2022年度の冷凍食品事業の供給高(小売業の商品売上高に相当)は対前年度比6.4%増の621億円で、過去最高を記録した。コロナ禍以前の対19年度比でも22%増と大きく伸長している。
事業別では宅配が同5.9%増、店舗が同9.7%増だった。伸び率の高かった店舗事業については、新規出店や既存店改装で冷凍食品の売場を拡大させていることが奏功している。
カテゴリー別では、とくに好調なのが調理冷食、畜産だ。このうち調理冷食が供給高の約6割を占める。麺類・米飯などが引き続き伸長したほか、コロッケや唐揚げなどのフライや中華総菜の餃子も伸びている。

コロナ禍では、感染予防のためにまとめ買いニーズの高まり、冷凍食品の市場がさらに拡大した。日本生協連でも冷凍食品のユーザー層が広がっているという。日本生協連第一商品本部冷凍食品部部長の長門哲也氏は「これまで冷凍食品を利用していなかった層も購入するようになり、おいしさや利便性といった商品価値が実感され、リピート購入につながっている」と分析する。
消費傾向にも変化が見られる。従来の簡便性や保存性だけでなく、
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