ごま市場、おいしさや健康価値をあらためて訴求し、若年層の喫食率アップを図る

文:山田陽美
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ごまの金額PIおよび金額PI対前年推移

健康を基軸とした、付加価値商品を提案

 脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、近年はごま特有の栄養成分であるセサミンの抗酸化作用に注目が集まっている。ふりかけるだけで不足しがちな栄養素を手軽に取り入れることができることから、中高年だけでなく美容や健康に関心の高い若年女性からも人気となっている。

 真誠では、血圧が高めの方の血圧を下げる機能があるGABAを配合した機能性表示食品の「だし香るごまあえの素」を提案しており、毎日の食卓に手軽に取り入れられることからリピート率が高まっている。また今年の春には、BMIが高めの方の体についた脂肪を減らす機能があることが報告されているローズヒップ由来ティリロサイドを配合した機能性表示食品の「黒ごまアーモンドきなこ」を新発売。ヨーグルトや牛乳に入れるだけでおいしく体脂肪を減らすことができる商品だ。

 ごまの健康を基軸とした付加価値商品を提案することで新規ユーザーを獲得し、市場の底上げを図りたいところだ。全国胡麻加工組合では、11月5日を「ごまの日」と制定し、サンプリングや店頭でのPOPを使った販促活動で、ごまの健康価値やおいしさを訴求。とくにごまの使用率の低い若年層へのごまの健康価値の啓発活動を中心に行っている。

 また、真誠では新しい食べ方を提案する「利久胡麻 わさびごま」を発売。香ばしい香りの白ごまとさわやかな香りと辛みの本わさびを組み合わせた調理ごまで、刺身や寿司、蕎麦、ステーキなどにふりかける、これまでとは違った食べ方を提案している。ごまはどんな食材とも相性がよいため、乾麺エンドなどでごまの露出を図り、需要拡大につなげたいところだ。

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