ウィズコロナ時代のショッピングセンター経営30 SCは「神社の参道商売」と一緒
次のSCビジネスは?
このように「出掛けていく」主体が消費者側だけではなく、事業者側にもあることを認識しない限り、主役はECに移っていく。
「リアル商業は出掛けてきてもらわないと商売にならない」と言い張って神社の参道商売を続けていくことも1つだろう。
しかし、コロナ禍を経て、何らかの方法で顧客のところへ出掛けていく手段も見つけておく必要があるはずだ。
今は、その解がテレビショッピングでありライブコマースでありYouTubeであり投げ銭でありインスタライブでありオンラインサロンでありウーバーイーツである。
これからはデジタル技術を使った外商モデルかもしれないし、SCがジャパネットたかたを行うのかもしれない。ただし、そのためには重要なことが2つある。
それは「決済機能」と「フォロワー」だ。
これまでSCは不動産賃貸業の中で販売機能と金融、決済機能はテナントに任せ、クレジットカードもさやを抜くだけ。集客もマスマーケティングの発想で多くの不特定多数を希求してきた。だが、人口減少時代のこれからはそうはいかない。
さて、あなたのSCには真のフォロワーは何人いるだろうか?
西山貴仁
株式会社SC&パートナーズ 代表取締役
東京急行電鉄(株)に入社後、土地区画整理事業や街づくり、商業施設の開発、運営、リニューアルを手掛ける。2012年(株)東急モールズデベロップメント常務執行役員。2015年11月独立。現在は、SC企業人材研修、企業インナーブランディング、経営計画策定、百貨店SC化プロジェクト、テナントの出店戦略策定など幅広く活動している。岡山理科大学非常勤講師、小田原市商業戦略推進アドバイザー、SC経営士、宅地建物取引士、(一社)日本SC協会会員、青山学院大学経済学部卒