イオンのビオセボン(オーガニック食品スーパー)の店舗戦略

取材・編集:大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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ビオセボンの立地戦略

次にビオセボンの立地戦略について確認していこう。1号店の麻布十番店は、都営地下鉄大江戸線・東京メトロ南北線「麻布十番」駅から南へ約200m、周辺に住宅が多いエリアにある。

ビオセボン 青果
レイアウトは、住宅が多い場所では青果売場を、オフィスが多い場所では総菜売場を出入口すぐの場所に配置する。写真は「碑文谷店」

 一方、18年に開店した7店を見ると、さまざまな立地に出店しているのが特徴的だ。たとえば「新百合ヶ丘店」と「碑文谷店」はイオングループの総合スーパー内、「中目黒店」は高層マンションの1階部分、「東武池袋店」は百貨店の「東武百貨店池袋店」内、「赤坂店」は周辺にオフィスの多い立地、「外苑西通り店」と「横浜元町店」はオフィスや住宅、ショップなどが入り混じる人通りの多い場所に店を構えている。今後「ビオセボン」がどのような立地に出店するのが相応しいか検証をしているようにも見てとれる。

 また、1号店と比較して2~8号店の売場面積は約30~100坪と小さく、そのため取扱品目数も約1600~2500品目と少なくなっている。1号店は旗艦店という位置づけで、今後はこのような規模、取扱品目数の店舗がメーンとなりそうだ。

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取材・編集

大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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