ユニクロに迫るZOZOに死角なしの構造的理由 ミドル世代強化でファッション市場制圧なるか
ミドル強化のZOZOに対抗する唯一の手段とは
ZOZOは、ファッションモールの空中版のようなものだ。しかし、ZOZOを利用している20~30代のファッショニスタの1000万人のアクティブ顧客を握られているとしたら、もはや何をやっても勝負にならない。同社はさらに、ZOZOユーザーが20~30代と比べて多くない(つまり伸びしろがある)40~50代アッパー顧客の取り込みを強化するという。
アパレル企業としてはその前に、40~50代アッパーの顧客を囲い込み、ZOZOTOWNミドル~シニア版に顧客登録をさせないために、リアル店舗から地道に自社ECへ誘導することが求められる。同時に、同じ年代を違うテイストで攻めている企業同士でタッグを組み、日本人のアッパーマスのZOZOTOWN版を作ることなどが考えられるが、日本のアパレルの足並みの悪さは折り紙付きで、実現は難しいだろう。
ZOZOは、その創業期には、セレクト御三家であるユナイテッドアローズ、ビームス、シップスがECで買えるということで成長していった。
であればユナイテッドアローズ、ビームス、トゥモローランド、ベイクルーズ、シップス、エストネーション、ストラスブルゴ、など40代アッパーをシビれさせているセレクトショップ大合従連衡が起きれば、ZOZOに代わる第2の勢力ができると私は思うのだが、ないものねだりというものだろうか。
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プロフィール
河合 拓(経営コンサルタント)
ビジネスモデル改革、ブランド再生、DXなどから企業買収、
デジタルSPA、Tokyo city showroom 戦略など斬新な戦略コンセプトを産業界へ提言
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