怒涛の出店&スーパー買収 気鋭のアナリストがクスリのアオキの…経営戦略を丸裸に!

2020/12/08 05:50
柳平孝(いちよし経済研究所 主任研究員)

フード&ドラッグ大

石川県を本拠に関西から東北にかけて食品強化型ドラッグストア(DgS)を展開するクスリのアオキホールディングス(青木宏憲社長:以下、クスリのアオキHD)。一部店舗では生鮮食品をフルラインで揃えるなど、食品スーパー(SM)にとっては競合度の高い企業だ。しかし生鮮食品の品揃え・品質面では課題意識を持っているようで、今年に入ってからはローカルSMの買収を相次いで行うなど大きな動きを見せている。同社が描く今後の成長戦略とは。

コロナの反動減を織り込み今期の見込みは保守的

 クスリのアオキHDの2020年5月期の連結売上高は3001億円(対前期比19.6%増)、営業利益163億円(同15.6%増)と2ケタ増収・営業増益となった。既存店増収率は同8.3%増と大きく伸長し、期中の新規出店は90店舗(閉店は1店舗)で期末店舗数は630店舗となった。過去3年間の平均成長率を見ても、売上高は年率16.7%増、営業利益も同15.3%増であり、売上高・営業利益ともに年率15%以上の高成長を続けている。

 今期に入ってからも業績好調が続いている。21年5月期第1四半期(20年6~8月の連結売上高は776億円(対前年同期比7.6%増)、営業利益47億円(同41.0%増)と、とくに営業利益が大幅に増加している。一方、既存店増収率は前年同期に実施した売上重視の販売施策の反動で同1.3%減と減少したが、粗利益率が同2.2%ポイント(ppt)改善し29.4%となっている。

 21年5月期通期では、連結売上高3120億円(対前期比3.9%増)、営業利益165億円(同0.9%増)と保守的な見込みを立てている。既存店増収率は同5.9%減とマイナス想定で、20年5月期第4四半期(20年3~5月)における新型コロナウイルス感染拡大を背景とした需要拡大の反動減を織り込んだかたちとみられる。新規出店は95店舗、閉店は2店舗で、今期末の総店舗数は723店舗となる計画である。

食品+調剤強化を志向いずれも北陸最大の売上規模

 クスリのアオキHDの店舗は、「近くて便利な店」と「かかりつけ薬局」を標榜し、商圏人口1万人の小商圏をターゲットにした「食品強化・調剤併設型DgS」を志向している点が特徴である。同社のフード(食品)部門の売上高構成比は

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