首都圏を狙うコスモス薬品、成長のカギ「2つのシェア」拡大とは?

2020/12/14 05:50
柳平孝(いちよし経済研究所 主任研究員)

フード&ドラッグ大

食品強化型ドラッグストア(DgS)のパイオニア企業の1つとして注目され、近年は東京都を含む首都圏でも積極的な出店攻勢に出ているコスモス薬品(福岡県/横山英昭社長)。元来の徹底したローコストオペレーションを維持しつつ、プライベートブランド(PB)商品の開発強化も進めながら、全国随一の購買力を持つ関東エリアでの勢力拡大を図っている。

既存店売上高の伸長でコロナ禍でも好業績に沸く

 新型コロナウイルス(コロナ)禍でも、コスモス薬品の好業績・高成長が継続している。2020年5月期実績は、連結売上高6844億円(対前期比12.0%増)、営業利益290億円(同17.4%増)と10%以上の増収・営業増益となった。

 既存店増収率も同5.9%増と伸長、出店面では80店舗の新規出店と15店舗の閉店により、期末店舗数は1058店舗となった。過去3年間の平均成長率で見ても、売上高は年率11.8%増、営業利益も同9.4%増と依然として成長基調にある。

 一方、コスモス薬品が発表した今期(21年5月期)計画では、連結売上高7230億円(対前期比5.6%増)、営業利益291億円(同横ばい)と保守的な計画となっている。前提条件の既存店増収率も同1.8%増の想定である。新規出店は85店舗(閉店4店舗)で、21年5月期末の店舗数は1139店舗となる計画だ。

 新年度に入っても好調は継続しており、21年5月期第1四半期(20年6~8月)の実績は、既存店増収率が対前年同期比10.3%増と高伸長し、連結売上高は1891億円(同15.0%増)、営業利益106億円(同51.7%増)と、コロナ禍の需要増も取り込み大幅な増収・営業増益となっている。

 あらためてコスモス薬品の特徴を整理しておくと、「小商圏型メガドラッグストア」を掲げ、商圏人口1万人の小商圏をターゲットに売場面積2000㎡の大型店舗を展開、消耗品・食品を中心とした生活必需品を幅広く品揃えした大型DgSを標準フォーマットとしている。消費者に対してはワンストップショッピングとショートタイムショッピングの利便性を提供する店舗であるが、経営戦略的には来店頻度と買上点数を同時に追求するフォーマットとなる。とりわけ足元商圏のお客の来店頻度を高めるドライバーは購買頻度の高い食品を価格訴求することにあり、食品の売上構成比は57.4%(20年5月期)と売上高の約6割弱に達する(売場面積では約3割前後)。

図表❶コスモス薬品 月次の既存店増収率の推移

高収益体質を生み出すローコストオペレーション

 コスモス薬品の強みは、第一に、

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