P&G流!メガネのサブスクにアプリ活用… 体験型で差別化図る中堅メガネチェーンとは

取材・文:森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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中国エリアを中心に関東、関西などでメガネ販売店を多店舗展開するメガネの田中チェーン(広島県/デイミアン・ホール社長)。近年、低価格チェーンが台頭する中、楽しい顧客体験、独自サービスの提供でファンを獲得している。徹底した差別化により集客をめざす同社の戦略をレポートする。

エクスペリエンスを提供

 メガネの田中チェーン(以下、メガネの田中)の創業は1913年、広島市内にメガネ専門店を開いたのが起こりだ。

 59年、最初の支店を開設して以降、店舗網とともに出店エリアを拡大。現在、広島県を中心とする中国エリアのほか、関東、関西、四国、九州、海外で123店(グループ合計、22年3月末時点)を展開している。

 近年、メガネ業界では、「眼鏡市場」「JINS」をはじめ、レンズ込み・均一価格で販売するチェーンが台頭。いずれも低価格を特徴としており、幅広い年齢層の利用者を獲得している。

 その中メガネの田中で陣頭指揮を執るのは、デイミアン・ホール社長である。創業家の娘婿に当たり、13年に入社。ジャマイカ出身でP&G米国、P&Gアジアを経て、2016年3月、メガネの田中の経営トップに就いた。

メガネの田中チェーンのデイミアン・ホール社長
メガネの田中チェーンのデイミアン・ホール社長

 取り巻く経営環境、また戦略についてホール社長は、流暢な日本語で次のように説明する。「当社は各地で強固なドミナントエリアを構築することで成長してきた。だが2000年代後半に、低価格チェーンが登場してから競争環境は大きく変化。これに対し、当社では価格訴求とは異なるアプローチで差別化を図っている」。

 社長就任後、まず着手したのは

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