落語家・立川志ら乃のスーパーマーケット徒然草 第11回 コロナショック下の買物についてちょっと真面目に考えてみた
スーパーの選択肢を複数持つ。込まない時間を調べて行く。
私は普段から複数のスーパーで買物をしていたので、「スーパーは一番近い店へ」という概念がありません。言い換えれば「選択肢」を多く持っているということです。まずはコロナショック下でどれくらいの買物客で混雑しているのかを見ておこうと、いくつかスーパーを見て回りました。
その際、決めたのは
「運動不足という恐怖と戦うため、基本的にはすべて徒歩」
「ぱっと見て込んでいると判断した場合は近づかない」
の2点。
実際に各店舗を見てみると、まあ各々の人生の事情があるのだろうけれども、どこも黒山の人だかり。直感的に「絶対、この輪の中には入るまい」 と思いました。上から目線でモノを言っているようですが、何か本当におぞましい物を見てしまった感覚に陥ったのです。
しかしながら、もしかしたら私自身も家にあるストックが枯渇し、朝からスーパーに並ばないといけないような状況が訪れるかもしれないので、積極的に「輪に入らない」ための情報を仕入れなければなりません。
ここでやるべきことは1つ。込み合わない時間帯があるなら、その時間に行けばいい。
まずは閉店30分前くらいならどうかと、遅い時間に何店舗か見て回りました。店舗によっては、閉店間際でも案外人が多くいることがわかりましたので、その店舗に行く優先順位を下げました。
そして「閉店30分前&急な雨」などという組み合わせの時が一番空いているはずと、何店舗か回りました。すると、さすがに「買い占め」や「気晴らしに買物」組の方々は来てない、もしくはすでに帰った後なのか、かなり閑散とした店内で買物をすることができました。
しかも総菜系が売れ残ってしまったのか、慌てて値引きシールを貼っている店員さんの姿が。いくつか商品をカゴに入れていると、「ありがとうございます!まだこれからサラダとかにもシール貼るので買って行ってください!捨てるのもったいないので!」と、値引き総菜を熱心に勧められました。「半額シール=廃棄のお知らせ」と思っている私は、できる限りの「生もの」を中心に購入しました。
この原稿が配信される時、世間がどうなっているかわかりませんが、今までの価値観をそのまま押し通すことは難しくなっているのは想像に難くありません。今までの考え方を改める、マニュアルのアップデートに対応できる人が生き抜く確率を上げて行くと思っています。
日ごろのスーパーでの買物でいえば、次のような座右の銘?が新たに自身の中にできたので紹介しておきます。
「あなたはその店舗でしか買物ができないのですか?」
「スーパーの【客】とは、スーパーの利益に貢献する人であり、店員のやる気をそぐようなことをする人は、それに当たらないので【客】ではないのです」
「いきなりパスタを買い込むと、家のにあるそのパスタの在庫の量を見て、ちょっとうんざりするかもしれませんよ!」
…まとめ方を間違えましたので、各々まとめておいてください。それでは、空いているスーパーを自力で見つけてより良いお買い物を!!
立川志ら乃
1974年2月24日生まれ。98年3月、立川志らくへ入門。2012年12月に真打ち昇進。16年7月に「スーパーマーケットが好きである」ことを突如自覚。スーパーに関する創作落語に「グロサリー部門」「大豆なおしらせ」など。
Twitter:@tatekawashirano
ブログ:https://ameblo.jp/st-blog/