年間2ケタ以上のNSCを開業!地域密着の商業集積めざす=イオンタウン 大門 淳 社長

聞き手:下田健司
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来期以降は2ケタ出店を継続

──さて、イオンタウンのNSCにはどのようなタイプがありますか。

大門 大きく、「クローズドモール」「オープンエアモール」「オープンモール」の3つに分けることができます。

 「クローズドモール」は、すべての施設が屋内に収まっている形態のSCです。SMやDSを核店舗にし、専門店も同じ建物の中にあるタイプです。全天候型の屋根付きですから、気候に左右されず利用できることがメリットです。

 「オープンエアモール」は、専門店が軒を並べる商店街風の屋外エリアに、SMやDSなどの核店舗を合わせた複合タイプの施設です。これは、よりテーマ性を持たせた商業施設の実現が可能になることがメリットです。

 そして「オープンモール」は、各専門店の建物が独立していて、駐車場を囲むように核店舗や専門店が並ぶタイプのSCです。お客さまは目当てのお店近くに駐車し、買物を楽しむことができます。

 核店舗は、基本的にはグループのSMやDSが中心で、ホームセンターやドラッグストアと共同で出店するケースもあります。

──敷地や店舗規模、専門店数などのモデルはあるのですか。

大門 とくに標準モデルはありません。広さもまちまちで、入居専門店数も30から100以上までとさまざまです。敷地面積は3万坪のものもあれば2000坪のものまであります。都市部に近いほど敷地は狭くなります。

──イオンタウンは14年2月期に、7カ所のNSCを新規に開業しています。SC開発はさらに加速させていくのですか。

大門 はい。改正まちづくり3法の施行や08年9月のリーマン・ショックによる影響で、これまでの数年間は全国的にSCの開発が停滞していました。

 しかし最近はその状況が大きく変わっています。製造業の工場の海外移転や集約化により、全国に遊休地が増えてきているからです。これからはNSC開発に足るような物件がもっと増えてくるとみています。実際、当社は多くの案件を抱えており、来期以降はNSCの2ケタ開設を継続できると思います。

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