国内2強、イオンとセブン&アイの流通相関図2024 大型再編、M&A、事業撤退相次ぐ

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流通相関図1280

流通2大グループのイオン(千葉県/吉田昭夫社長)とセブン&アイ・ホールディングス(東京都/井阪隆一社長:以下、セブン&アイ)。イオンはデジタルシフトの本丸とする次世代ネットスーパーを開始したほか、ヘルス&ウエルネス事業をはじめグループの事業会社の再編を大きく推進。セブン&アイは百貨店や総合スーパー(GMS)の抜本的な改革を断行する一方、国内外のコンビニエンスストア(CVS)事業の成長を加速させている。

 イオンは2022年2月期から5カ年の新・中期経営計画で、「デジタルシフトの加速と進化」「サプライチェーン発想での独自価値の創造」「新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化」「イオン生活圏の創造」「アジアシフトの更なる加速」からなる5つの成長戦略を掲げている。

 このうち「デジタルシフトの加速と進化」では、19年11月に英ネットスーパー専業企業のオカドグループ(Ocado Group)傘下のオカドソリューションズ(Ocado Solutions)と、国内における独占パートナーシップ契約を締結。新設した事業会社イオンネクスト(千葉県)のもと、最先端のITを導入した顧客フルフィルメントセンターを物流拠点に23年7月、次世代型ネットスーパー「Green Beans(グリーンビーンズ)」を始動した。

イオンのロゴ
イオンはデジタルシフトの本丸とする次世代ネットスーパー「Green Beans(グリーンビーンズ)」を始動

 「新たな時代に対応したヘルス&ウエルネスの進化」では24年2月、イオンとグループのドラッグストア(DgS)のウエルシアホールディングス(東京都:以下、ウエルシアHD)、ツルハホールディングス(北海道:以下、ツルハHD)が資本業務提携を締結。ツルハHDを親会社、ウエルシアHDを完全子会社とする経営統合の協議を開始することに合意した。経営統合完了後、イオンはツルハHDを連結子会社化するとしている。3社はこの資本業務提携により日本のみならずアセアンをはじめグローバルでの成長をめざし協業していく方針だ。

イオン相関図

いなげやを連結子会社化
新生フジ、イオンビッグ誕生

 「イオン生活圏の創造」では、

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ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

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