激戦区・赤羽で建て替えオープンの「イオンスタイル赤羽」 食品の売場づくりを徹底解説!

経営コンサルタント事務所 アズライト/代表:榎本博之
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有機・減農薬商品をどう売り込むか

 平台の野菜はニンジン、ピーマン、ナスからスタートしている。

 レギュラーアイテムではなく、減農薬や機能性など付加価値を訴求するアイテムで構成しているのが特徴だ。そのほかにも平台や定番の冷ケースを使ってオーガニック、減農薬(写真)、AEON農場の栽培アイテムを展開していた。

 安全・安心志向の高まりを背景に、オーガニックや減農薬アイテムの売り込みは以前から各社が行っているが、実際のところ、レギュラーアイテムとの価格差や品質自体の違い、訴求の面で欧米ほど販売が伸びていない。

 イオンスタイル赤羽では、あえてまとめてコーナー化せず、定番の品揃えの中に付加価値アイテムを加えながら、購入機会を増やそうとしているようだ。

 イオングループは生産側への関与が深く、農産物でもPBアイテムが増えている。レギュラーアイテムとの価格差をコントロールしながら商品供給していると推察される。

 そのため視察時もオーガニック、減農薬アイテムとレギュラーアイテムの価格差が小さく、売場での訴求ができていた。まずは手軽な利用を促しつつ、需要開拓にどこまでつなげていけるか、お客の支持のバロメーターとしてもチェックしたい。

 また、野菜においては少量アイテムが充実している点にも注目したい。店内加工もあるが、多くはアウトパック加工を活用しながらの品揃えで、売場づくり、オペレーション面でも参考になる部分といえる。

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