早くも中部2店舗目!郊外立地に挑戦する「ロピア柳津店」の売場づくりをレポート

矢野清嗣
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●青果 「量感」よりも「質感」を重視!

 ここからは部門別に売場を見ていこう。

 入口は狭いものの、店内に入ると通路幅は広くなっている。青果は約45坪(歩測)で、果実と野菜が明確に分離され、果実では秋の味覚のぶどうや柿、梨などをメインに、走りの商みかんの試食販売も行っていた。メロンの豊富なラインナップも目を引いた。

 野菜は、入口から続く壁面にキュウリ、大根、ナス、ニンジンなどの売れ筋を並べ、迫力のあるラインを形成していた。壁面の冷蔵ケース18尺にはレタスやトマトなどを並べており、調査日はキャベツを1玉98円で販売していた。平台は1台と半分しか陳列がなく、白菜やほうれん草など葉物のほか、きのこ類を陳列する。

●鮮魚 対面の寿司、ポキ丼を販売

 鮮魚売場は約33坪(歩測)で、右サイド壁面平台18尺に「ちらし寿司」「握り寿司」「丼」「太巻き」などを配置。続く12尺2段のガラス張り冷蔵什器では対面の「握り寿司」22品目、「おいなり」4品目、モレラ岐阜店でも導入した「ポキ」6品目を販売する。

 対面の「握り寿司」は、「本まぐろ赤身」(200円)、「本まぐろ中トロ」(250円)、「特大穴子」(500円)などをラインナップ。「おいなり」は、「しそ」「ゆず」「黒糖」(各80円)と「ジャンボ」(200円)を販売する。「ポキ」は、「ブリポキ」(400円)、「タコポキ」(350円)などを揃える。

 平台は2台と半分の展開で、「冷凍干物」「エビ・丸物・切身」「いくら・刺身冊」「タコ・しらす」「まぐろ」などを販売する。壁面は30尺のスペースで「冷凍魚」を揃える。

鮮魚売場で販売していた「ねぎとろ丼漬けユッケ風」

 鮮魚は総じてシンプルな配置となっており、商品も売れ筋に絞り、無駄のない構成となっている。壁面には「魚屋さんの店頭販売」をリアルに描いた絵が掲示されるなど、落ち着いた昔ながらの魚屋の雰囲気が感じられる売場演出が見られた。

●精肉 店内加工の商品が充実

 精肉売場は約40坪(歩測)で、サイド壁面36尺で豚肉と牛肉、正面壁面36尺で牛肉とひき肉を配置する。ロピアでは豚肉はセンター納品を基本としているが、柳津店自店は、一部の外注商品を除いてほぼ店内加工で対応する。豚肉は、国産は三重産、愛知産がベースで、輸入はメキシコ、カナダ、米国産などを絡めたラインナップとしている。

 牛肉は、「しゃぶしゃぶ」「ブロック」「ステーキ」「焼肉」と用途別に商品は展開。愛知県産の「みなもと和牛」を軸に、豪州産・米国産の輸入牛を揃える。ラム肉はニュージランド産で対応する。三重県津市の大里精肉センターから納品した「牛豚焼肉セット」(2500円)が目を引いた。

 冷凍肉ではスペイン産「豚バラスライス」のメガ盛りパックをメインに販売。漬肉に力を入れており、「プルコギ」「「牛さがり」「豚タン」などを販売していた。店内加工での対応だったが、欠品もなく、販売動向に合わせた商品づくりができているようだ。店舗数が増えていけばセンター納品が増えていくとみられるが、現在は店内加工が最善策であると思われる。

 加工肉は、自社オリジナル商品をベースとした構成で品揃えを絞っている。調査日は自社製のソーセージ・ベーコンの試食販売を行っており、多くのお客が集まっていた。試食販売を重視しているのもロピアの店舗の特徴で、どの店舗でも、スタッフは躊躇することなく商品を試食に出しており、お客にもそれが受け入れられている。

 後編では、総菜、加工食品、酒類の売場を見ていこう。

(店舗概要入る)
所在地 岐阜県岐阜市柳津町流通センター 1-40
開店日 2022年8月2日
売場面積 約470坪(歩測)
営業時間 9:00~19:00
駐車台数 1100台(ビバホーム駐車台数)

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