豆腐市場、栄養的価値で再注目、メニュー提案で若年層へアプローチを

ライター:石山真紀
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豆腐カテゴリーの金額PIおよび金額PI対前年推移

価格に頼らない価値訴求の提案へシフト

 豆腐は和日配部門の中心的カテゴリーでありアイテム数も多い。

 流通各社のプライベートブランドも多く、ともすれば価格訴求に偏りがちだが、原材料や製法へのこだわり、味わいの違いを伝えることで、付加価値商品による単価アップやカテゴリー全体の拡大につなげることができるだろう。

 その一例として、さとの雪食品では大豆、水、にがり、塩にこだわった最高品質の豆腐シリーズ「美味しいとうふ」が好調に推移している。

 同社の西日本エリア向けでの「北海道産とよまさり美味しいとうふ」シリーズは北海道産とよまさり大豆と四国のおいしい水、東日本エリア向けの「九州産フクユタカ美味しいとうふ」シリーズは九州産フクユタカ大豆と富士山の伏流水を使用しており、濃厚な豆乳によるまろやかな味と食感が特長だ。

 豆腐は味噌汁の具材や冷奴、湯豆腐・鍋物など和食での使用がメーンで、長年中高年層に支えられてきたカテゴリーだが、今後、市場を拡大していくためには若年層の獲得が重要となるだろう。

 豆腐は和食以外に麻婆豆腐やスンドゥブといった中華・韓国料理、ヘルシーなサラダの具材としても定着しつつある。

 和食だけでなく、洋食やエスニックなど、若年層が興味を持つメニュー提案で豆腐を手に取る機会を増やし、売場の活性化につなげていきたい。

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