健康や環境への意識変化で売場での存在感を急速に高める「プラントベースフード」
さまざまな部門で幅広く導入が広がる
新店の取り組み事例を具体的に見ていこう。「マルエツ船橋三山店」では、売場の随所に「プラントベース」コーナーを設置しており、精肉売場でも大豆ミートを使ったレトルト総菜コーナーを設置している。

「東武ストア新河岸店」では、さまざまなメニューに活用できる素材としての大豆ミートをはじめ、惣菜類などをコーナーに集約して展開する。

「イオンスタイル高知」は、大豆ミートへのトライアルを提案するボードや棚札を掲げて訴求する。

「原信寺沢店」では、こんにゃくをテーマにした商品を集約。麺類やこんにゃくステーキなどを揃え、健康への関心層に働きかけている。

「イオンスタイル有明ガーデン」も、さまざまな部門で大豆ミート関連食品を展開しているが、グロサリー部門では、直接ヴィーガン食としてのコーナー訴求を行う。

また大豆ミートを使った総菜を活用した弁当を展開しているのが、「マルエツプチ本駒込二丁目店」。POPを掲げて注目度を高めている。

「イトーヨーカドー新田店」もいくつかのコーナーを設置しているが、冷凍食品売場にワンプレートの総菜を展開。手軽さや保存性の面でも冷凍食品としてのメリットがある。

また、発芽豆を原料とするコロッケや餃子、春巻きなどを平台で展開しているのが「ライフ東日暮里店」。ボードでも大きく打ち出している。

乳製品については、早くから豆乳やアーモンドミルクなどのプラントベースフードが展開されてきた。
「イオンフードスタイル茨木太田店」では、ヨーグルト売場の中に、「植物性ヨーグルト」コーナーを設置し、視認性を高めている。

同様に「リンコス横浜馬車道店」も、植物性ミルクを集約して展開。ますますバリエーションが増えている豆乳飲料と併せて陳列を行っている。

20年は、プラントベースミートの商品のバリエーションも増加している。ヘルシー志向の納豆や豆腐も増えているため、さまざまなテーマでの店頭訴求の可能性が広がっている。
売場活性化のためのMD EDITION の新着記事
-
2025/05/24
冷凍食品、多様化する消費者ニーズにこたえ コロナ禍明けも堅調に推移 -
2025/05/23
日本酒市場、食品とのクロスMDを強化し、日本酒とのタッチポイントを増やす -
2025/05/23
精肉1人当たり購入金額は減少傾向、簡便性や付加価値の訴求が活発化 -
2025/05/22
減塩商品の食卓出現頻度は増加傾向に、卓上調味料のニーズがとくに高く -
2025/04/07
菓子市場、物価高で食品全般が厳しいなか堅調も、カテゴリーごとには明暗 -
2025/04/07
スンドゥブ市場、韓流ブームを追い風に24年も市場は堅調に推移
この特集の一覧はこちら [164記事]

関連記事ランキング
- 2025-06-07ギフト市場、定番のギフトは縮小傾向 カジュアルギフトの需要拡大がカギ
- 2025-03-06ハム・ソーセージ市場、フレーバーソーセージなどの投入で食シーン拡大に貢献
- 2024-03-08「おうち居酒屋」ブームも継続、食中酒提案で楽しく豊かな家飲み時間を創出
- 2024-08-16カレー市場、時短・簡便・本格感を備えた新しいルウカレーが台頭
- 2025-02-21健康志向や環境への配慮から需要増のプラントベースフード、多箇所展開でエントリー層をつかむ
- 2023-01-21ヤマモリ 三林圭介社長、「ベンチャースピリット」で変革への挑戦を加速する
- 2024-03-15飲み切りサイズの手頃感で女性・シニア層を獲得、コカ・コーラの販売戦略とは?
- 2025-04-07菓子市場、物価高で食品全般が厳しいなか堅調も、カテゴリーごとには明暗
- 2019-07-17『夏至カレー』からみる販促プロモーションの成功事例
- 2020-10-28「ステイホーム」が追い風に伸長するエスニック料理市場のキーは「家でできる気分転換」