年間売上1兆円めざす「トップバリュ」 Z世代向け商品が好調、次なる戦略的商品とは

松岡 瑛理
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「19 Nineteen」シリーズ
「19 Nineteen」シリーズから発売されるクラフトコーラ(左)、ジンジャーエール(右)

若者の「アルコール離れ」に対応
新感覚飲料を独自開発

飲料では、「クラフテル」というお酒とソフトドリンクの中間をねらった商品シリーズを新たに展開する。第一弾として売り出すのが「クラフトコーラ By19 Nineteen」「クラフトジンジャーエールBy19 Nineteen」(税抜350円、270m)の2種類だ。9月26日から東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、山梨県のイオングループ1232店舗で販売する。 
 
商品の開発背景には、若い世代の「アルコール離れ」が関わっている。厚生労働省の調査によれば、アルコールを飲めないわけではないが、「ほとんど飲めない」「やめた」という回答は20代の男性で約半数、女性では約6割にのぼっている。
このような事情を踏まえ、香りを味わう「香飲」という飲み方を提案するユニット「香飲家(こういんか)」に監修を依頼。ノンアルコールでありながらも、スパイスや果実を混ぜ合わせることで、ジュースでは味わえない複雑な味わいと香りが楽しめる飲料をめざした。

トップバリュブランドではすでにZ世代をターゲットとした商品を開発・販売しており、売上はいずれも好調だ。23年3月に発売された具沢山のスープシリーズ「もぐもぐ味わうスープ」(本体価格298円~)は、野菜、肉、海鮮素材など、具材をふんだんに入れた食べ応えのあるスープを11種類取り揃えており、8月時点で累計販売数130万食を突破した。

そのほか、6月には、ヨーグルトを「バスクチーズケーキ風」「アップルパイケーキ風」に仕上げた新感覚デザート「ガトー・ソワイユ」シリーズと、ナッツを含む食材を、サラダやデザートのトッピングとして最適なサイズに粗く砕いた「Nuts&Joy」シリーズを発売。いずれのシリーズも、累計140万食を突破している。

これら商品の好調もあり「トップバリュ」全体も、23年上期(3~8月期)売上高が対前期比110%と大きく伸長した。

イオントップバリュ代表取締役社長の土谷美津子氏は「トレンドの発信源であるZ世代を今後も積極的に取り込んでいきたい。トップバリュのキーワードである『わくわく感』を感じてもらいたいと思っている」と述べ、ターゲットの価値観や世代を明確化した「スモールマス戦略」の重要性を強調した。

23年度で年間売上高1兆円の達成を掲げている「トップバリュ」(22年度実績は約9000億円)。若年世代の需要を取り込むことで、さらに販売を促進し、目標を達成できるか注目だ。

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