週刊スーパーマーケットニュース ベルク上期決算増収減益も通期では増収2ケタ増益見込む
エコス
<中間決算>増収・2ケタ増益
25年2月期第2四半期決算(連結24年3月1日~8月31日)は、営業収益が対前年同期比4.3%増の670億900万円、営業利益が同12.8%増の31億7100万円、経常利益は同14.0%増の33億2000万円となり、増収・2ケタ増益を達成した。
上期は、既存店の活性化策としてTAIRAYA4店舗の大型リニューアルを行い、不採算店舗1店舗を閉鎖した。
店舗運営では、作業効率改善のために自動発注システムの利用拡大や従業員のマルチジョブ化を進めて生産性向上に努めたほか、デジタル販促の強化、DXによる業務効率の改善にも注力した。
商品政策では、生鮮食品部門で専門店に負けない売場づくりをめざし、鮮度・味・品質にこだわった商品仕入を行うことで競争力を強化。惣菜部門は品揃えアイテム数の拡大、時間帯に応じた製造体制の確立、自社製造工場を活用したオリジナル商品の展開、日配・グロサリー部門はEDLPを推進し、PB「ナチュライブ」については製品見直しの頻度を高めて育成を図った。
売上総利益と営業収入を合わせた営業総利益は8億1000万円増の191億1500万円。一方、販管費は4億4900万円増の159億4400万円に止まり、営業利益を前年同期に比べて3億6100万円押し上げた。
25年2月期の連結業績については、営業収益で同1.5%増の1320億円、営業利益で同2.9%減の55億5000万円、経常利益で同6.4%減の55億5000万円の増収減益を予想した。
マックスバリュ東海
<中間決算>売上・利益ともに堅調
25年2月期第2四半期決算(連結24年3月1日~8月31日)は、営業収益が対前年同期比3.6%増の1880億円、営業利益が同8.6%増の62億円、経常利益は同8.6%増の62億円で、堅調な伸びとなった。
上期は、営業面では、時間帯に応じた品揃えや鮮度・出来立て商品の訴求など、基本の徹底に注力。デリカ商品の拡充や、冷凍食品の品揃え拡大に向けた冷凍ケースの入れ替えを28店舗で行うなど、成長カテゴリー商品の販売強化に取り組んだ。
また、生産性向上とサービスレベル向上の両立を目的に、電子棚札を93店舗に導入したほか、キャッシュレスセルフレジ導入を完了させ、現金セルフレジを33店舗に導入・増設するなど、レジ精算の利便性向上やレジ関連業務の削減に取り組んだ。さらに、気象予測データを用いた農産品の自動発注支援システムを活用し、発注精度の向上による在庫量の適正化を進め、より鮮度の高い商品の提供と発注業務の負担軽減を図った。
上期の新規出店は2店舗で、競争力を高めるための改装を11店舗で実施。移動スーパーは販路拡大に向け、新規12台を含む計29台へと運行体制を拡充。ネットスーパー事業については、新規に2拠点を開設して計28拠点体制とした。ネットショップ事業は、地産域消を推進。また、無人店舗「Maxマート」の新規出店を進め、計71店舗体制へ拡大したほか、Uber Eatsを利用した商品配達サービスの拠点を11カ所開設し、計70拠点まで拡大した。
25年2月期の連結業績については、営業収益で同2.8%増の3770億円、営業利益で同1.6%増の137億円、経常利益で同0.6%増の136億円を予想した。
リテールパートナーズ
<中間決算>増収も減益で折り返し
25年2月期第2四半期決算(連結24年3月1日~8月31日)は、営業収益が対前年同期比6.4%増の1328億円、営業利益が同7.5%減の31億円、経常利益は同2.5%減の37億円となった。
上期は、2025年2月期を初年度とする第3次中期経営計画に基づき、収益体質とグループ経営の強化に向けて組織と経営の改革を推進した。また、アークス(北海道)とバローホールディングス(岐阜県)とともに結成した新日本スーパーマーケット同盟では、「商品分科会」「業務改革分科会」「サステナビリティ分科会」「次世代領域開発分科会」「マネジメント分科会」の5つの分科会を設置した。商品の共同仕入れ企画の実施や資材の共同調達によるコスト削減のほか、小売業共通の課題に関する検討やノウハウの共有などの取り組みを進めた。
スーパーマーケット事業は、ハツトリー(宮崎県)が連結子会社になったことに加え、3店舗を新設したことで、営業収益は同6.4%増の1324億円と過去最高となった。しかし、商品および原材料価格の高騰に伴う仕入高の増加や、物流費の増加、賃金の引き上げ、店舗への積極的な投資などが響き、営業利益は同6.4%減の32億8700万円に圧縮された。また、南九州の物流の安定維持と最適化のため、宮崎市の物流センターを取得。マルミヤストア(大分県)、ハツトリー、戸村精肉本店(宮崎県)の3社が利用する、事業会社の枠を超えた共有の物流拠点として、RPG宮崎物流センターの稼働を開始した。
なお、25年2月期の連結業績については、営業収益で同3.8%増の2618億円、営業利益で同5.3%増の71億円、経常利益で同6.1%増の82億円と、増収増益を計画している。
大黒天物産
<第1四半期決算>利益が30%超の伸び
25年5月期第1四半期決算(連結24年6月1日~8月31日)は、売上高が前年同期比9.2%増の726億900万円、営業利益が同34.3%増の26億4300万円、経常利益は同32.8%増の26億7900万円と、利益を大幅に伸ばした。
第1四半期は、価格・品質・売場・活気・環境整備・接客の徹底に取り組み、ESLP(エブリディ・セーム・ロー・プライス)による地域最安値価格をめざした。また、自社物流の構築による物流コストの削減、産地からの最短定温物流による生鮮食品の鮮度向上に努めたほか、成長戦略として、高速多店舗化出店を掲げ、店舗数の増加によって中国・関西の両センターの稼働率を上げることに注力した。
新規出店は2店舗。うち1店舗は100%センター供給店舗フォーマットで出店し、出店コストと店舗運営コストの削減につなげている。既存店については、建替えと改装をそれぞれ1店舗で実施した。
25年5月期の連結業績については、売上高で同8.3%増の2924億円、営業利益で同12.3%増の105億円、経常利益で同12.1%増の107億円と、増収・2ケタ増益を見込んでいる。