「コロッケのり弁当」148円!強烈な低価格のラ・ムー、売場づくりを徹底分析!
とくに中四国、関西エリアにおいて、その安さで圧倒的な存在感を放っているのが、「ラ・ムー」「ディオ」「バリュー100」などの屋号で店舗展開する大黒天物産(岡山県/大賀昭司社長)だ。本稿では、価格への感度が高いとされる大阪・南大阪にある「ラ・ムー羽曳野店」(大阪府羽曳野市:以下、羽曳野店)の売場から、大黒天物産の強さの理由に迫ってみたい。
(調査日:2023年10月17~18日) ※本文中の価格はすべて本体価格
強烈な価格訴求の精肉、青果は鮮度感に課題?
今回、調査対象とした「羽曳野店」は2022年1月にオープン、近畿日本鉄道南大阪線・長野線「古市」駅から直線距離で約1.2kmの場所にある。同店がある羽曳野市は、大阪府の南東部に位置し、豊かな自然と住宅街が混在する。
店舗は交通量の多い国道170号沿いにあり、「ヤマダデンキ」「キリン堂」などとともに近隣型ショッピングセンター(NSC)を形成する。約300mの至近に食品スーパー(SM)の「ライフ羽曳野西浦店」、小型ディスカウントストアの「サンディ羽曳野西浦店」があり、競争は激しい。
大黒天物産が展開する店舗ブランド「ラ・ムー」についてあらためて確認しておこう。「複合型メガディスカウントランド」を標榜する「ラ・ムー」は大黒天物産の旗艦フォーマットで、NSCの核店舗として出店するケースが多い。売場面積は店舗によってさまざまだが、2000㎡が標準であるようだ。運営は24時間営業を基本としており、ローコスト運営が徹底されているため、一般的なSMと比べると店内にスタッフは少ない。売場は「売り切れ御免」のスタイルが貫かれ、欠品も多いが、どの店舗もお客は慣れた様子で買物をしている。
羽曳野店の売場を見ていこう。
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