東海ディスカウントSMの雄、カネスエ フード&ドラッグも圧倒する価格訴求の妙とは

調査・文:矢野清嗣
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ディスカウントSM1280

東海エリアにおいて、中堅チェーンの規模ながら、その「安さ」で絶大な知名度を誇る食品スーパー(SM)企業がある。「カネスエ」「フェルナ」などの屋号で店舗展開するカネスエ(愛知県/牛田彰社長)だ。なぜ、カネスエは競合を圧倒する安さを実現できているのか。2023年9月にオープンした最新店「カネスエ蔵子(ぞうし)店」(愛知県豊川市:以下、蔵子店)の売場から強さの秘密を探ってみたい。
(調査日:2023年10月1~2日) ※本文中の価格はすべて本体価格

真隣にフード&ドラッグ……競合多数の激戦区に出店

 愛知県一宮市に本部を置き、愛知、岐阜、三重、静岡の東海4県にSM88店舗を展開するカネスエ。同社が2023年9月21日にオープンした「蔵子店」は愛知県豊川市、名古屋鉄道豊川線「諏訪町」駅から直線距離で約700mの場所にある。

 豊川市は愛知県の南東部、三河地方といわれるエリアに属し、人口は約18万6000人。蔵子店のある下野川地区は住宅街が広がっており、桜並木で有名な佐奈川が流れている。その佐奈川沿い、23年1月に閉店したSM「ドミー蔵子店」の跡地に蔵子店は居抜き出店した。

カネスエ蔵子店外観
カネスエ蔵子店
所在地 愛知県豊川市下野川町1‐43
開店日 2023年9月21日
売場面積 約370坪(歩測)
営業時間 8:00~21:00
駐車台数 約100台

 周辺は競争が激しく、店舗の隣には食品強化型ドラッグストアの「クスリのアオキ下野川店」があり、佐奈川を渡った対岸、徒歩4分の場所には同じく食品を扱う「ゲンキー川花店」もある。また、北東約400mの場所に、生鮮・総菜の支持の厚い地場SM「クックマート諏訪店」があり、さらに北西約1.5kmの場所には、23年4月に中京圏最大級のショッピングモール「イオンモール豊川」が開業し、地域を席巻している。

 蔵子店の売場面積は約370坪(歩測)。一般的なSMと比較するとやや小ぶりな印象だが、

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