ロピアの競合に与える影響を数字で可視化!サミットが客数奪還に成功した理由とは

調査協力:技研商事インターナショナル
文:大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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「今最も勢いのある食品スーパー(SM)」との呼び名も高いロピア。2020年9月には関西にも侵攻し、積極出店を進めている。こうしたなか、ロピアの出店に戦々恐々としている同業他社は少なくない。実際、商圏内にロピアが新規出店すると、近隣のSMにはどのような影響がでるのか。GPS位置情報による調査を実施した結果、ロピア対策のヒントととも言える傾向が明らかになった。

●茨城県つくば市周辺
客数の回復状況は競合で2極化

 KDDI( 東京都/髙橋誠社長)と技研商事インターナショナル(愛知県/小嶌智海社長)は、商圏分析ツール「KDDI Location Analyzer」を共同で開発・運営している。同ツールは、スマートフォンのGPS位置情報データと属性データを活用することで、日本全国の指定したエリアや施設において、どのような人が、どれくらいいるのか分析可能だ。今回は本ツールを活用して、ロピアの出店が近隣SMの客数や客層にいかなる影響を与えているか調査した。

GPSのイメージ
ロピアの出店が近隣SMの客数や客層にいかなる影響を与えているか調査した。※画像はイメージ(i-stock/Zerbor)

 調査エリアは、茨城県つくば市周辺と神奈川県横浜市保土ケ谷区周辺だ。それぞれ、2021年5月19日に「ロピアトナリエクレオ店」(以下、トナリエクレオ店:売場面積約600坪〈歩測〉)、同年7月7日に「ロピア権太坂店」(以下、権太坂店:同500坪〈同〉)がオープンしている。

 まず、茨城県つくば市周辺から見ていこう。トナリエクレオ店が開業したのは、つくばエクスプレス「つくば」駅から直線距離で約200m。17年閉館の西武百貨店跡に同日開業したモール型ショッピングセンター(SC)「トナリエつくばスクエア」内の商業棟「トナリエ クレオ」に入居する。

 人口増加中の地域であることから、商圏内に競合店は多い。店舗から東南東へ約600mには近隣型ショッピングセンター(NSC)に入る「ヨークベニマルつくば竹園店」(売場面積5355㎡〈NSC全体〉)、南南東約600mにはSC内店舗である「西友つくば竹園店」(同約500坪)、南東から約900m離れた場所には「フードスクエアカスミ学園店」(同1893㎡)と、有力SMの店舗が密集している。

 ❶は、トナリエクレオ店と主な競合店3店の1日当たり来訪者数指数の変化だ。トナリエクレオ店の数値は正確にはモール全体の来訪者数を指す。そのこともあって、圧倒的に指数が高く、モールの第2期オープンがあった7月には3000人前後まで達している。近隣の3店舗への影響は大きくは分かりにくいものの、「カスミ」が9月中旬以降、500人を切る日が続いているのが目にとまる。

図❶つくば市周辺4店舗の来訪者推移
図表❶~❻ データ提供:技研商事インターナショナル「KDDI Location Analyzer/MarketAnalyzer™」

 ❷は、トナリエクレオ店の開業日を100とした場合の、その後の来訪者指数の推移だ。その結果、やはり「カスミ」は、100を切る日が目立ち客数を回復できていないことがわかる。

図❷ロピアオープン日を100とした場合のつくば4店舗の来訪者指数

※:あくまで推計値のため「KDDI LocationAnalyzer」では指数という表現を使用している

ベニマルは商圏が800m拡大

 ロピアの進出は、商圏サイズにも影響を与えるのだろうか。図❸はトナリエクレオ店のオープン前後1カ月での来訪者数の分布を示したものだ。

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