ハンズマン大薗誠司社長が「大阪出店はチャレンジではない!」と断言する 理由

聞き手:高浦佑介 (ダイヤモンド・ホームセンター編集長)
構成:植芝 千景 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集者)
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ハンズマンは10月12日に本州第1号店となる松原店を開店した。大薗誠司社長はこの出店について「盤石の体制を整えたうえでの展開だ」と話す。同社はどのような戦略を立て、大阪府、ひいては本州進出に備えたのか、大薗社長に聞いた。

松原店で初めて物流倉庫を新設

──大阪進出の経緯について教えてください。

ハンズマン代表取締役社長 大薗 誠司
ハンズマン代表取締役社長 大薗 誠司

大薗 本州進出を視野に入れ始めたのは約10年前だ。当社は店舗の立地を何よりも重視しており、商圏人口のみならず、周辺の道路状況など周辺環境に関する細かな基準を設け、そのすべてを満たす場所にしか出店しない方針をとっている。本州進出にあたっては中国地方を中心に、数年にわたって候補地を吟味したが、基準を満たす用地はなかなか見つからなかった。

 そうした状況下で、5年前にイオンタウン(千葉県/加藤久誠社長)から、同社が大阪府松原市に開業する「イオンタウン松原」への出店を打診された。中国地方を飛び越えて、大阪に進出することに迷いもあったが、立地条件を十二分に満たしており、投資回収も見込めたため、出店を決意した。

──九州外に店舗を構えたことにより物流コストに影響はありましたか。

大薗 大阪進出にあたっては物流の仕組みを新たに構築し、コストがかさまないよう工夫を凝らしている。国内の仕入れ先企業は本州が中心であり、九州よりも配送距離が短くなるため、輸送費は大きくは変動しない。

 一方で、

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聞き手

高浦佑介 / ダイヤモンド・ホームセンター編集長

2010年東京大学文学部卒業、12年同大学院修士課程(社会心理学)修了。14年ダイヤモンド・リテイルメディア入社。『ダイヤモンド・チェーンストア』誌の編集・記者を経て、19年4月より現職。

構成

植芝 千景 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集者

同志社大学大学院文学研究科(国文学専攻)修了。関西のグルメ雑誌の編集部に所属後、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。日本酒、特に関西の地酒好き。趣味は、未知のものを食べること。「口に入れてから考える」ことをモットーに、日々さまざまな食べものを味わっている。

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