西宮エリアで実践する、万代流、競争激戦区での勝ち残り方とは
兵庫県南東部に位置する西宮市は、万代の重要なドミナントエリアの1つだ。本稿では同エリアの一番店とみられる「万代西宮前浜店」(以下、前浜店)と、近接する「万代西宮今津店」(以下、今津店)の売場を調査。さらにこれら店舗と競合する有力チェーンの店舗とも比較しながら、“激戦地”における万代の戦い方を考察した。
※調査日は7月10~11日、価格はすべて本体価格
購買意欲を高める青果売場
西宮市は、大阪市と神戸市の中間にあるというアクセスのよさからベッドタウンとして発展し、現在は人口約48万人を数える中核都市となっている。万代は同市内で6店舗を展開しており、このうち2012年6月に自社開発の近隣型ショッピングセンター「ミリオンタウン西宮前浜」内にオープンした前浜店は、万代の中でも指折りの繁盛店となっている。そして22年9月には、同店から直線距離で1.4kmほど離れた場所に今津店を出店。商圏は多少重複するものの、ドミナント深耕を優先した出店とみられる。
一方、肥沃なマーケットゆえに競争も激しく、前浜店周辺には関西スーパーマーケット(兵庫県/福谷耕治社長)の「関西スーパー浜松原店」やコープこうべ(同/馬場一郎理事長)の「コープ西宮南」、今津店の周辺にはダイエー(東京都/西峠泰男社長)の「ダイエー西宮店」、マルアイ(兵庫県/藤田佳男社長)の「マルアイ西宮今津店」など、有力チェーンの店舗が乱立している。
そうした激戦区において、万代はどのような店づくりで熾烈な競争に臨んでいるのだろうか。まずは両店の売場・商品政策(MD)について詳しく見ていこう。
今回調査を行った7月11日は、前浜店、今津店ともに「98円均一祭」を開催しており、入店客数が多く、賑わいを見せていた。
両店ともに、店内に入ると「98円均一祭毎週火曜日開催中」と縦書きされたのぼりと、「毎週恒例大均一祭」と書かれた黄色いPOPで賑やかな売場を演出していた。入口を入ってすぐの平台ではチラシ掲載品の98円コーナーを展開し、キュウリ2本、トマト1玉など10品目以上を陳列。立ち寄り率が高く、青果部門の最初のマグネット売場となっている。
その他の平台では
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