メーン商品は“規格外野菜”、スーパー「ゼンエー」がめざすフードロス削減とそれを支えるSNS集客

「ダイヤモンド・チェーンストア」記者 若狭靖代
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チラシ配布ほぼ0、それでも顧客が訪れるSNS戦略の中身

 販売面は“リアル重視”のゼンエーだが、集客面では効率性を重視し、チラシではなくデジタルを活用した集客に注力している。規格外青果であっても、生産や流通にかかるコストは正規品と変わらない。「買ってもよい」と顧客に思ってもらうラインまで価格を下げるためには、徹底したコストカットが欠かせないからだ。

 埼玉県草加市にある「スーパーゼンエー草加店」では、その日の入荷やおすすめ品などの情報をInstagramやTwitterを通じて発信。そこから公式LINEアカウントの登録へと誘導し、以降はLINEメッセージで情報を提供する。公式LINEアカウントを“友達登録”するユーザーは実際に商圏内に住んでおり、「いいものがあれば買いに行こう」と思っている既存顧客もしくは潜在的な顧客ばかりだ。「商圏内の顧客をLINEで囲い込むことで、顧客になってくれるかどうかわからない不特定多数を対象にするチラシ販促から脱却することができた」(植田社長)。

ゼンエーのロゴ写真
ゼンエーのロゴ。格安・割安店というイメージよりも、“食品を大切にする店”としてのブランドイメージ作りを心がけている。

 練馬のゼンエー青果店はまだオープンしたばかりのため、この“顧客グループ”を形成していく段階。現在は販促費の8割をチラシに割いているが、チラシにもLINE登録用のQRコードを掲載し、将来的には草加店同様SNSに集約していく考えだ。

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