野菜相場高の反動下でどう売上・利益をつくるか?青果 2024年 夏のMD解説
2022~23年にかけて、青果部門は異常気象による価格高騰で特需に沸いた。一方24年は平年並みの収穫が予想されるため、反動減を警戒しつつ予算達成をめざさなければいけない。本稿では、こうした状況下における販売計画書の作成方法を解説したうえで、6~8月の商品政策(MD)について論じていく。
市況分析&今夏の方向性
24年夏は苦戦が予想される
まずは青果部門の販売傾向をおさらいしよう。青果部門の一般的な売上高構成比は、野菜と果実で7対3ほどだ。野菜は相場高の場合でも、食卓の必需品であるため消費者の購入数は大きく落ち込まず、売上高が伸びる。果実は消費者に嗜好品ととらえられており、価格が高騰すれば購入数が一気に落ち込むため、販売数が増えず売上高が低下する。
23年夏の青果部門を振り返ると、7月以降の高温、干ばつにより、青果の入荷量は少なく相場高となり、市場における青果物の1キロあたりの単価は前年を超えていた(図表❶)。そのため、果実の売上は不調に終わったものの、野菜の売上が好調で全体を底上げし、好調に終わった。
しかし、今夏は平年並の収穫が予想されており、果実の売上回復は見込めるものの、昨年のように野菜で売上を稼ぐことは難しい。さらに、昨年の売上が好調であった分、今年の夏季は大きな予算がつき、頭を悩ませている担当者も多いだろう。
昨年実績超えのため、綿密な販売計画を
こうした状況下において肝要なのは
店長必読!売場づくりと販促の教科書 の新着記事
-
2024/11/30
25年春、総菜MD提案!「麺メニュー」を深堀せよ! -
2024/11/30
鮮魚部門2025年春の売場づくり提案!3月は国産サーモンに注目せよ -
2024/11/29
焼き肉商戦は新商品で先手を取る!食べ方を含めた商品の提案を -
2024/11/29
相場高に負けない!青果部門、2025年春の売場づくり、販促提案! -
2024/11/08
基本を徹底しつつ健康を意識した売場づくりで差別化を図る! -
2024/11/08
専門家がヤオコー久喜吉羽店を徹底分析!斬新な鮮魚改革と意外な課題とは
この連載の一覧はこちら [125記事]
関連記事ランキング
- 2024-11-08怒濤の出店で1兆円が見えたロピア!大きな進化と懸念される副作用とは
- 2024-12-04ヤオコー、バロー、サミットで明暗 3月期主要SM24年度上期決算
- 2024-11-18レシートは語る第15回 まもなく関西進出のオーケー、データでわかる競争力と成功のカギ
- 2024-11-12価格訴求から価値提案にシフト?「岡崎エルエルタウン店」で見られたロピアの進化
- 2024-11-18既存店の数字が良い企業は実践!競合スーパーが進出しても影響を受けない方法
- 2024-11-20子育て世代をターゲットにするヤオコー川口SKIPシティ店の最新MDを徹底解説
- 2024-11-13繁盛店は80億円!ロピア、強烈な販売力支える「100%現場主義」の正体とは
- 2024-11-12減益SM相次ぐなか中間決算絶好調のヤオコー、増収増益記録更新に向け視界良好!
- 2024-11-21冷食、京都MD強化 イオンスタイル伏見桃山の売場づくりを解説
- 2024-11-11現場力+標準化!繁盛店ロピア五所川原店の分析で見えた「強いまま急成長」の秘策とは